一話 目覚め

 「あれ...ここはどこだ?」


 ニーナは辺り一面花が咲いている場所に居た。


 「うわぁ...綺麗...!」


 ニーナはしばらくその場に立って花を見つめていた。


 「ん...?」


 人の気配を感じたニーナは上を見上げ立ちあがろうとした。


 後ろを振り向くとそこには人が居た。


 「お姉さん...? 私に似てる?」

 

 銀髪ロングヘアーに青い瞳、その人物の容姿はニーナの将来の姿を彷彿をさせていた。


 「綺麗な花でしょ? ちょっと禍々しいかもだけど」

 「うん!」


 二人は微笑みあった。


 「お姉さんって...何している人なの?」

 「魔法使いだよ、君が思っているより派手な魔法を扱うよ」

 「魔法...?」

 

 ニーナはまだ魔法という物に触れていなかった。


 「あぁそうか...まぁそのうち分かるよ、さぁそろそろ帰る時間だよ」

 「うん、分かった」

 「最後に伝えたいことがある、人を助ける人になりなさい、その理由はすぐ分かる」

 「分かった!」

 




 ______





 「ニーナ? ニーナ!」

 「うぅ...お母さん?」


 ニーナが次に目覚めると、母親であるアイナが目の前に居た。


 母親もまた、ニーナの容姿に似ていた。


 「あなた! ニーナが! ニーナが目を覚ましたよ!」


 ニーナは五年間ずっと眠りについていたが、ようやく目覚めたのだ。

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