【アワード場外戦】第7の五十音引き漢和辞典

※※近況ノート サポーター限定記事の転載です


実況「こんなところまで出張させられるとは思ってもみませんでした、実況のかげると」


解説「解説はたかぱしです」


実況「今日はなんと新たな五十音引き漢和辞典を発見したという話らしいですね?」


解説「そうなんですよ! わくわくしますね!!」


実況「テンション高いな……。で、どこのなんていう漢和辞典なんですか?」


解説「なんと! 驚きの!」


実況「もうちょっと落ち着いてください」


解説「なんと驚きの角川書店が発行した『角川現代漢字語辞典』です」


実況「どこが驚きポイントなんでしょうか?」


解説「昭和の漢和辞典バブル期、やたらめったら漢和辞典を出版しまくっていた角川書店ですが」


実況「なにそれ。まずそれが初耳」


解説「平成の漢和辞典氷河期を前にそうそうに縮小、漢和辞典事業は大切な『新字源』一本に絞った……かに見えましたが」


実況「次なる初耳情報を前提に話を進められても……」


解説「なんと! まさかの2001年に! 五十音順の漢和辞典を発行していたのです!!」


実況「まさかまさかの盲点ですね……という受け方であってます?」


解説「ちなみに、現2024年時点でKADOKAWA公式ショップでも在庫販売はございません」


実況「あ……(察し)」


解説「というわけで、流星のごとく現れ流星のごとく消えていった(のかもしれない)『角川現代漢字語辞典』についてレビューしてみます」


実況「レビューって……手元にもないものをどうやって……」


解説「(´ε`)~♪」


実況「え、あれ? なんで持ってるんですか!?」


解説「月曜にぽちったら昨日届きました」


実況「(ꐦ`•ω•´)」


解説「まず届いて驚いたのは、厚みと重みです。厚みが5.4cmありまして、ぶっちゃけ『角川新字源』より厚いです」


実況「値段も税抜3,800円て。『新字源』より高いじゃないですか」


解説「親字は単漢字6,000字、熟語45,000語収録です」


実況「『新字源』よりずいぶん少ない!」


解説「まあまあ。用途が違うんですよ。現代日本で必要とされる漢字・熟語に絞っているのです。たぶん」


実況「まあ、それもひとつの戦略でしょうけど。収録語が減っているのに、なぜ厚く重く高くなっているんですか?」


解説「確かなことは分かりませんが」


実況「でしょうね」


解説「この『角川現代漢字語辞典』は」


実況「はい」


解説「文字がでかい」


実況「へー」


解説「単漢字22pt、熟語12pt、解説7ptってところでしょうか」


実況「三省堂の『五十音引き』も文字サイズが大きかったですよね。“簡単使いやすい”を売りにするとそうなるんですかね」


解説「そうかもしれませんね。ちなみに、この『角川現代漢字語辞典』は五十音順漢和辞典のなかの立ち位置で言うと」


実況「なんだ五十音順漢和辞典のなかの立ち位置って」


解説「国語辞典寄りだった『五十音引き講談社』より一歩漢和辞典寄り、ぐらいですね」


実況「意味が分からん」


解説「単漢字だけでなく、熟語・成句も五十音引きできるスタイルです」


実況「五十音順の音はどうなってましたか?」


解説「平凡社『常用字解』と同じ『主な音読みで並べる』でした」


実況「比較的分かりやすいやつですね」


解説「そうですね。中身としては、単漢字の情報・解説よりも熟語や成句の解説に重点を置いていますので、実生活での活用を想定して作られていると思います」


実況「なるほどー。なかなかよさそうな辞書ですね」


解説「赤い箱が目印です。まだ新品在庫のあるネット本屋さんもありますよ!」


実況「いや、別に買うとは言ってない」



【書誌情報】

☆『角川 現代漢字語辞典』阿辻哲次 他 編[角川書店]2001/1/31




※※サポーター限定ではない近況ノートに『漢検漢字辞典』の簡単レビューも載せております。未読でご興味のある方はこちらもどうぞ。

https://kakuyomu.jp/users/takapashied/news/16818023214101090937

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