File.80 虜
「これから君の名前はハーツだ!!分かったかい?」
「ワン!!」
「まだ小さいのに凄いな…というか俺の言葉を理解してたりするのかな…」
『理解するのは酷ではないと思うぞ…ただ、難しい可能性のほうが高い…』
「犬はどれくらい言葉を理解しているのか分かるか?」
『犬というのは、最古の種類にサルーキというものを持っていてな、古代エジプトに遡るんだ…祖先には、はっきりとしていないが狼やコヨーテ、ジャッカルなんかが有名だな』
「へぇ…ちなみにさ、犬は昔は狩りをしていたんでしょ?昔の人間たちと一緒にさ?」
『そうだな…珍しい知識ではないけど人間と一緒に狩りをしていたという説もあるな。いわゆる狩猟をしていたんだ…というか何故そんな事を聞くんだ?』
「どれくらい犬とか動物のことを知ってるのかなって思って…」
『俺に知らないことを聞くほうが難しいだろうな!!俺が知らないことは殆ど無いだろうからどんどん聞いてくれて構わないぞ!!』
「あはは…頼りにさせてもらうよ…」
俺は自分のスマホを取り出して、犬のことについて調べてみた…
「ふむふむ…人間で言う所の2歳から三歳程度の知能を持つ…そして、飼い主の感情を読み取ることもある…へぇ…犬の中でも賢い子なんだ!!」
ふと目を向けてみると、ご飯を入れてあるお椀の中に必死に顔を入れていた…犬がこんなに可愛いなんて思わなかった…
『犬は俺が好きな動物ランキングの中でも上位に来るくらいだからな…お前が好きになってもしょうがないな!!』
「そういう意味で言ったんじゃないよ…テレビで見たり画像なんかで見たことはあるけど、実際に犬を見るのはこれが初なんだよ…」
『警察犬とかは見たこと無いのか?』
「テレビなんかでは紹介されているのを見たことがあるけどさ…実際に見たことはないんだよ…」
『そうか…この子もいや、ジャーマンシェパードは警察犬にもなるくらい優秀な子だからな…しっかりと育ててやるんだぞ?』
「あぁ…この子を完璧な子に育ててやる!!」
『落ち着いて、愛情をしっかりと注いで育ててあげればこの子は賢くなる…俺はこの子になにか特別な思いを感じるんだ…』
「特別な思い?」
『そうだ…この子は恐らく犬の中でもトップクラスに頭が良くなるかも知れない…俺の勘違いだったらすまない…』
「別に大丈夫だ…俺もこの子が人間と会話できるほどの知能を身に着けてほしいと思うんだ…もし俺が急にいなくなったとしても自分ひとりで生きていけるくらいに…」
『はぁ…主人格なのになんか情けねぇな』
「うるさいなぁ…」
「くぅ〜ん」
ご飯を食べていたはずのハーツは、足を組んでいた俺の足の上に乗ってきた…
「なぁ…これってどうしてやれば良いんだ?犬って警戒心が高いんじゃないのか?」
『どうなんだろうな…犬と人間も相性があると聞いたことがあるし…それに甘えてきているんだから、撫でてやったりすればいいと思うぞ?』
「そうか…よし!!」
俺はハーツの背中を撫でてやった…背中を撫で始めると気持ちよさそうに目を細めているから大丈夫だと信じたい…
「かわいい…」
俺は、すっかりこの子の虜になってしまった…この子は人を魅了することが得意なのかも知れない…
『んなわけ無いだろ…お前が犬に触れてなさすぎだからだ…犬自体は可愛いから虜という表現に関しては別に間違ってはないと思うが…』
「まぁ良いや!!とりあえず今日はこの子と一緒に過ごすか!!」
俺はこの時とても幸せだった…それに、心から信頼してくれる人ができたみたいで、本当に嬉しかった…いずれ来る別れの時まで一緒に過ごそうね?
今日も見てくれてありがとうございます!!
皆さんからのコメント随時お待ちしております!!なるべくコメントを返そうと思っていますので、感想なんかを書いていただけると幸いです!!
小説のフォローや☆での評価をしていただけると嬉しいです!!よろしくお願いします!!
完結しましたよ!!甲子園用の小説が!!完結した記念に載せていきます!!
殺人鬼に恋した女子高生
https://kakuyomu.jp/works/16817330660613916378/episodes/16817330660665494728
最新作を載せていこうと思います!!
セーブ&ロード~スキルの力で何度でもやり直す!!~
https://kakuyomu.jp/works/16817330660921570134/episodes/16817330660923435626
合宿ももう少しで終わり!!楽しくも辛かった…
犬の名前を本当はこの小説を見てくれる人から募集しようかな〜と思ってたんですけど…すみません良い名前が出てきたもんで…
犬を飼ってる人がいたら是非教えてくださいね?俺、犬はまだ数回しか触ったことが無いんであまり知らないんですよね…今回の小説を書くに当たって少しは調べましたけど…
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