第12話 過去

それから俺の家での生活が始まる。

学校の奴らからしたらなんでこなくなったとかおもってるのだろうか。

いや陰キャだからそれは無いか。

1階に降りると妹はいない。

そりゃそうか。あいつは学校だ。

チャイムがなった。家のだ。

出たら度肝抜かれた。

???「なんで最近来ないの?」

そりゃ家が隣だから来るはずだ。


俺は言い訳をした。

「もう卒業だし。あとはサボろうかなって思ってよ、だって俺あれやん?友達いないやん?」


ひろ「嘘……」


え?


ひろ「夜ってね。人の為に自分に嘘をつく」


やはりバレバレだ。流石俺の好きな女性

だが俺はあと1年半。ここで言っても何も意味が無い。


せめて。


せめてあと1年後だ。


「まだ言えない。」


ひろ「そっか。ごめんね。下手なお節介かけて。」


これが正解なのか。そもそも正解なんてものは存在しない。人が選択をする時は毎回決まっている。自分を犠牲にする時だ。


俺はここでひろを帰らせていいのだろうか

そもそも俺の目的はなんなんだろうか。

バレないようにするため?

人に嘘をつくため?

全部違う。


ひろに迷惑をかけない為だ。


思慕を実現出来ないままでいいのだろうか

マ ジ

好きな人を本気で好きになる


これはもう「愛染」と言っても良いだろう


元々の俺は恋愛にはとんちんかんで


好きも愛も恋を知らない男だった。


ひろのおかげで分かったんだ。


俺は


愛に心を奪われている。

乗っ取られているんだ。


「ひろ!!!!!」


ひろはびっくりした様子でこちらを見た。


「話がある。」


ひろは少し安心したような顔を見せこちらの方に来た。

余命

「俺はあと一年半なんだ。」

ひろは何も状況を分かっていないような顔を見せ。秒数が経つ事に涙目に変わっていった。言ったことに後悔はない。

「夜はどうやって生きるの?」

愚問だ。分からない。いや分からないんじゃない。考えられないのだ。

「好きな事を好きなだけ。とか?」

ひろは涙目ながらも普通の会話をして

全て話した。一つを除いて。


俺がひろのこと好きだということ。


これだけは伝えられなかった。

そのままひろは全て理解したような様子で家を出ていく。玄関前で言われた。

「うちは夜の味方だよ。ずっと。これからも。家行くから!」

「それなら安心だ。」

俺は一年半所か4年きた。

思いを伝えたからか?


24歳になった。


ひろとはよく会う。家に来てくれる


だが不可思議なことが起きた。

いいや当然の事だ。

俺は倒れた。目が覚めたら病院だ。

隣には朝日が泣きながらいた。

「朝日?」

「お兄!!!!」

俺はもう無理かもしれない

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運命の君と僕 @Sinn12321

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