ずっと闇の中にいるようだった。

光は直ぐに消えてしまう。


 諦めたふりをしながらも光を求めていた。


 痛みと苦しみに蝕まれるだけの一日では無くなって欲しかった。

生きていく希望が欲しかった。


 どんなことでも生きることをやめる十分な理由になる。

そんな世界の中でも光があるかもしれない。

綺麗事のようで虫唾が走るが、生きてさえいれば...と信じたかった。


 長い闇の中で、光が射した。


 けれど、初めは光を求めないふりをした。

求めてまた消えてしまっては惨めだろう。

だから期待しないことにした。

心を閉ざせばこの人も諦めるだろう。

傷つく前に早く終わらせようと思った。


相手が諦めるのを待っていた。助けて欲しいけれど、今更そんなことは言えなかった。


 心に触れられた。

硬く閉ざしていたはずだったのに、それでも私の心を診てくれた。

今まで我慢していたものが溢れた。


痛い。苦しい。助けて欲しい。


ずっと手を伸ばしてくれていた。

けれど怖くて掴んだ手を離したりした。

今なら裏切られても耐えられると思って。


何度も大切な人達を傷つけた。

こうすべきではないことは分かっている。

それでも生きていくと決断することは私にとって死より怖いものだった。


痛みと苦しみだけだった一日が貴方と話せた日は喜びになった。

貴方が何を考えているのか、何を見ているのか知りたかった。

光が生きていく道標を照らしてくれた。


 明日に少し期待をするようになった。


 闇を抱えていてもそれを無理やり消そうとはしなかった。

それにすごく救われた。

そのままでもいいと言われているようだった。


 人の心など、守るより壊してしまうほうが簡単だ。

私は何度も自分に嘘を吐き心を壊していた。

自分を守ろうとしなかった。

この闇を抱えたままこれからも生きていかなければいけない。


 けれど、大切な人の心を守りたい。

そのために自分の心を守らなければいけない。生きていなければいけない。


 人の心に優しく触れるあなたに憧れた。

私にとってそれは、何よりも美しく見えた。


私はそう生きていきたい。

美しく死ねずとも。

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光と闇 @kaluako

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