レラート・デ・ニンファ

 マール視点。


「行ってしまわれましたわね」


 妖精の少女達の姿が木々に遮られて見えなくなった。皇子、いや皇帝がマールの言葉に頷いた。


「ああ。ずっと居てほしかったが、こればかりはしょうがない」


 新しい帝国の紋章に三人のピクシーの姿が加えられる。ラティナ達への感謝を込めて。


「さびしくなりますわ」


「私がそうはさせないさ」


 二人が寄り添う。手を握ってもう一度ピクシーの去った方向へ目線を向けた。






 あれから幾月が経ったことでしょう? リーンの忘れていった日記の解読も終わりました。


 わたくしはマーガレット・ド・ラズバーン。


 彼女達の物語を後世に伝えるべく、筆を執る事にしました。


 妖精達の物語。

 このレラート・デ・ニンファを。


                        ――終わり――


 最後までお読みくださってありがとう。


 この先続けようか終わらせようか迷ったのですが、かなり切れがいい終わりなので終わらせる事にしました。


 10万文字へ到達する為に物語を歪めたくなかったのです。


 もしかしたら、いつか、続きを書きたくなった時、2として書くかもしれません。


 私が小説を書き始めて3作目の作品です。改稿に改稿を重ねて、更に幕間の後、ダークピクシーの章以降はここだけの書き下ろしです。この形になるまで色々な方のご意見を伺いました。


 ありがとうございます。

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レラート・デ・ニンファ 追放された妖精少女は愛する幼馴染の為に 神原 @kannbara

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