祖母の初盆を迎えました。


祖母との最後の日々は歌の中にありますが、思い出すのはやはり元気だったころの姿ばかり。

年を取るほどよく笑い、丸くなっていった祖母。

今頃は向こうで祖父とどんな話をしているのだろうと思います。


祖母の97歳の誕生日のすぐ後に、祖母の短歌を作り始めました。

それが最後の1年になるとは、その時はまったく予想もせず。


最初の歌は

「黄梅の引力に負け落つる音

祖母の目覚めのゴングとなりぬ 」(二〇二二年六月十三日)


今年も庭には杏も梅も、そして八朔も実って地に落ちましたが、祖母はもう目覚めることはありませんでした。


新盆で今は家に帰ってきているかもしれません。

祖母の安らかな冥福を祈ります。



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祖母と過ごした最期の1年 海月猫 @naiyue

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