Day22「賑わい」

*Day21「朝顔」から続き

https://kakuyomu.jp/works/16817330659678655821/episodes/16817330660723150864



 ボディガードが必要な理由がよく分かった。まさかここまで人が多いとは。


 浮かれた人たちばかりで会場は大賑わいだ。


 朝顔柄の浴衣を着てご機嫌の彼女が、そんな人たちの間をふらふら、ふらふらと歩いていくから危なっかしくて仕方ない。ここではぐれたら再会できる気がしないぞ。浴衣を着慣れていないせいか、転びそうにもなっているし。


「もういっそ手を繋いだ方がいいか」

「それは私がやるから、あんたは目印になっていろ」


 独り言に何故か返事が。


 今回の発起人がさっと彼女の右手を攫ってしまった。余計なことを。


「あんたは、彼女の浴衣姿見られただけでご褒美だろう」

「否定はしない」


 が、例えどんな服を着ていても、彼女であれば俺はきっと。

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