第1回カクヨム短歌・俳句コンテスト俳句の部
佐久凡太郎
京都洛北洛西の夏
結界の竹の置かれし寺若葉
禅寺の広き庫裏辺の武者人形
住職の講話立ち聞く牡丹かな
小仏に蛍袋の献ぜられ
禅寺に鳴る鐘数へ梅雨夕焼
神官の杜に摘みゐる賀茂葵
石楠花や斎王代の禊ぐ川
観客に「欲し」と言はれし
実桜や
清らかな禽声耳に茅の輪かな
空映す深泥池の燕子花
狛犬の瞼に重く苔茂る
香ばしきあぶり餅屋の釣忍
御旅所の舞台に若き能演者
夏蝶の語りゐるかに留まる塚
玄関の鐘を三打し沙羅の花
新装の賑ふ古社や目白飛ぶ
風鈴の足湯に浸かる渡月橋
化野に道を訊かれし五月闇
美女柳逝きし庵主を偲びけり
第1回カクヨム短歌・俳句コンテスト俳句の部 佐久凡太郎 @DZAsaku
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。第1回カクヨム短歌・俳句コンテスト俳句の部の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます