カクヨム限定.きゅいあの雑談配信

「ちすちーす! お前ら、聞こえてるかー?」




:おー、ちすちす

:聞こえてる

:聞こえてしまってる

:やっぱここの雑談が一番落ち着くわ

:前まで男Vは〜とか言ってたのに、今やほぼ全ての配信を見に来るっていう




「おーけーおーけー。聞こえてしまってるって言ったやつ、アカウント覚えたからな?」




:あ、聞こえてるに対してのおーけーおーけーじゃないんすね

:ご愁傷様です




「まぁいいや。今日はさ、お前らに話したいことがあるんだわ」




:なかったら雑談配信しねーだろ

:小◯構文

:まぁでも、きゅいあの雑談配信って毎回大喜利だから珍しいっちゃ珍しい

:ちゃんと自分でネタ用意するなんて偉い

:この程度で褒められるなんて! よかったでちゅ……よかったですね!




「おい?! 幼児扱いされてるんだが?! まぁ本題に入るけど、昨日零と通話してたんだけどさ。結局、コメントが一番嬉しいかも、ってなったんだよな」




:ほう?

:それまたどうして

:なら、チャンネル登録解除して毎回コメントしてあげますね!

:名案……か……!?




「おいそこやめぃ! 登録もめちゃくちゃ嬉しいからな?!」




:いや本題入ってもろて




「あ、なんかすんません。んで理由なんだけどさ、やっぱさコメントって唯一と言っていいほど、俺等に直接声が届く場所じゃん?」




:あー、低評価押すよりアンチコメントするみたいな?

:いや分かるけど、なんでマイナス方面の例なんや

:なぁぜなぁぜ

:へー、俺、コメントって意外と迷惑なんじゃね? と思って、書いたことなかったわ




「低評価は押さないでもらっていいすか? コメントが迷惑とか思ってるライバー、そうそういないと思うぞ? むしろ推しと関われるチャンスなんだ。書けよ!」




:いろんなライバーの配信に凸ってる奴が言うと重みが違うぜ

:そこにシビれるあこがれるゥ!

:え、こいつに憧れるとか正気か?

:病院行っとく?




「よし、お前らも覚えたからな?」




:それで、結論何が言いたいんすか?




「そう、そこ! よくぞ聞いてくれた! 結局何が言いたいかっていうと──!」




:い、言うと……!?

:ゴクリ




「お前ら……俺のこと好き?」




:???……?!?!?!?!?!?!?!?!

:まさか想像の斜め上どころか真上をいかれるとは

:あーはいはい、好き好き

:それ、女性ライバーが言うからいいだけなんだよなぁ

:おげえぇぇ




「おっと、思ったよりきつい反応が返ってきて悲ちい……。あと、1人吐かないでもらって」




:あー、でも最近はこのハチャメチャ感が好きだから反抗はできないな

:それな

:疲れがとれる

:リフレッシュには最適




「お? おーおー、嬉しいこと言ってくれんじゃないのぉ!」




:現役jkですけどめちゃ好きです!

:女性ファンとしては声聞くだけでも癒やされます!




「……うーむ、さすがに照れてくるな……」




:よし、褒めノルマ達成

:今日の仕事終了




「……あれ、一部やらされてる人がいるんだが?」




:褒め放題ラスト10分です




「それ、もう何も注文できねーやつじゃねーか!」




:追加料金を支払いますか?

:5分1000円です




「いや地味にたけーなおい! え、俺褒めるのって仕事の一貫なの?」





:50分、俺が払ってやるよ! ¥10000




「おぉ! 赤スパさんきゅ! ほらほらお前ら! 優しい優しいリスナーが払ってくれたんだぞ? 褒めろ褒めろ!」




:自分で払えよ

:他者によるお支払いはご遠慮しています




「そんなん知ったこっちゃねー!」




:甘えるな




「甘えるな?!」











《あとがき》


はい、雪花ラミィ様の「甘えるな」回を、うちのきゅいあで書きたかっただけです。


まぁ次回から重めの話が続くので、箸休めになればと。


あ、あと、星300ありがとうございます!



10/15 追記


「重めの話は読まずに面白い話だけ読みたい!」という方は、3節と4節の間にある特別番外編のみお読みになって、3章が始めるまで待っていただけると良いと思います。


3章からはまたわちゃわちゃ感を戻していく予定なので。



10/31 追記


特別編のあと、きゅいあ生誕祭からお読みになって下さい。https://kakuyomu.jp/works/16817330659576178805/episodes/16817330666116264715



11/6 追記


きゅいあ生誕祭のあとに2章のあらすじを公開しました。そちらを読まれましたら3章以降もついてこられますので、2章を読み飛ばして3章からまた楽しんでもらえると幸いです。

https://kakuyomu.jp/works/16817330659576178805/episodes/16817330666468244898

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