片想い

江田 吏来

片想い

一年の運命決まる春が来た

朝寝なし今日の運勢二重丸

レタス噛むパリパリパリリシャッキシャキ

いってきます四月の一歩は元気よく

心臓が零れそうだよクラス替え

おはようの声が高すぎ蝶おどろく

蜂よけて望みは高く同じ組

のどかさをかき消す校舎ずんとくる

校内は喜怒哀楽の花嵐

春塵を蹴散らし進む紙の前

今年こそ風光るはず勇気出せ


だけどないどこにもないよ君の名は


うららかな心突然コースター

桜散る朝の元気がバカみたい

ひとりだけ花弁外したチューリップ

これからの班替え遠足ときめかず

春風にとけて今すぐ帰りたい

新クラス視線さまよい目を閉じる

キャンバスに描いた色は春の夢

夏までに言葉で勝負したかった

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

片想い 江田 吏来 @dariku

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ