サササンタ!
榎
第1話
ブーーン
「次の家は直ぐそこじゃな」
ワシは、サンタクロース。白い髭に、赤い服を着ているぞ。
え?何じゃ?何故、車に乗っているかじゃと?
それはな、時代の流れと言うのが正解じゃ。
トナカイに、雪車を引かせると、愛護団体が五月蝿いのも、理由のひとつじゃが。
今ワシは、子供達にプレゼントを届けている途中じゃ。
「此処か」
最初の家は2階建て一軒屋。
それで、どうやって家に入るかと言うと、本来なら煙突から入りたいが、普通はない!
だから、玄関から入る。
「先ずは、鍵穴をちょちょいのちょいっと!開いたな。」
数分で、ピッキングをして鍵を開けて家に入る。
「邪魔するぞ、こども部屋は…2階か」
カタッカタッ、カチャッ
「男の子か、えっと、欲しい物は…ゲーミングパソコンか贅沢な奴じゃな
まぁ、良い枕元に置いてやろう」
枕元に、ゲーミングパソコンを置いた。
「次じゃな」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
ピッピ(車の鍵を開ける音)
ガチャッ!(車のドアを開ける音)
「やっぱり、疲れるな」
「おい、じいさん」
「うむ?」
後ろを、振り替えると、リーゼントヘアのチンピラが、二人立っていた。
「俺らさ、さっき車事故ってさ!プレゼントでその車くれない?」
「すまんが、仕事道具じゃから、やれぬ」
「はぁ?」
断ると、チンピラはワシの胸ぐらを、掴んだ。
「放してほしいのじゃけど」
「放してほしいなら、車寄越しなよ!」
「はぁ~」
「何だぁー?ため息何て、着いてよ?」
カチャッ、バーン!
「ウ゛あ゛ぁぁ!コイツ拳銃を撃ちやがった!」
ワシは、懐に隠してある拳銃をチンピラの一人の太ももに、一発撃ち込んだ。
「撃たれたくなかったら!立ち去れ!」
「お、覚えてろよ!」
これが、ワシの仕事のひとつ…
サササンタ! 榎 @aiharenn
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