駄目だ、コレではスポンサーが付かない、つまり続きは無い。カナシイ…
ゲェェフ…お腹一杯…
もう夜は遅い…つまりルノエルノの缶コーヒー、シルクを飲む時間、要は眠たい。
肉吾郎ハンバーグで腹一杯、私は家に帰って寝たい。
「おい、乳酸菌スワロー…ツバメ。もう…ツバメタクシー使って帰ると良い。飽きた。母ちゃんとなにしようが構わんが公式なら公式で軟式なら軟式で手続きを踏むように…とりあえず今日はするな、この後ヤッたと知ると何か不快だしアヘ顔母ちゃんとか考えるだけで気まずいから…以上」
「え?何ですか?飽きた?」
ワカいツバメが驚き顔だ…そんな驚く事ではあるめぇ?
「タツ、いくらなんでもそれは酷いんじゃないか?」
ヒロ…正義感、ネコが殺すというだろう?ネコめ、どうしょもねぇ奴だ。
「うおい、父ちゃんも起きろ!寝たふりだろ?せっかくヒロが奢ってくれたんだ、食え。もう半分、オレ食ったけど」
親父はいっつも寝たふりするからな…
「ん?ここは?せ、雪虎…いきていたのか!?隣の男は!?…そうか…もう…遅い…か…」
親父劇場が始まった、親父のクソ演技は相変わらず酷い…誠一を見習って欲しい。
さっきまでギャルに乳首舐めさせてた親父は被害者になろうとしている。
親父はいつも、ピンチになると被害者になろうとする。絶対勝てない戦いがココにある…
と、思ったら…母ちゃんも大概だ。
「ち、違う!私は…雪虎じゃない!わ、わわ、わわんわわ…アアアアァッ!?」
「じゃあ誰だよ、淫乱ボンテージ痴女とでも言うのか?(笑)」
「タツ、お前…他人が同じ事やると凄いマウント取るのな…」
ヒロにいちいち皮肉を入れるのを止せとサインを送るがヒロが無視した。
「今よっ!」
一瞬の隙をついて母ちゃんが立ち上がりなんか飲んだ…
コロンコロン…この瓶は…
『精力倍増!ウマナミポコテロン!』
「私は正義の暗殺者!精力ばいじょろ?うみゃなみぃぴょこてりょりょ?おりょ?」
私は衝撃を覚えた。
母が顔を真っ赤にして呂律が回らなくなった事にではない。
アレは私の大好きな、あのドラマの幻の第2シリーズで登場予定だったアカクサ薬師堂の精力倍増!
勃たない、満足していないの?と伝えるのは勇気がいるものですよね?
口臭や体臭でさえ難しいのだから、あそこのコンプレックスであれば尚更。
そのまま関係が悪化してしまうことだってあるかもしれません…。
スタイルを良くしたり、トレーニングをしたりと、難しいことをするわけではなく、必要なのは事前に万全の準備を整えているかどうかだけです!
男性から求められた時に『コイツ、マグロじゃねぇか』と思われない為の、女性にはまさにマストアイテム!ハプニングが起きてからではもう遅い!
懐に一本、ウマナミポコテロン!
【今から一時間だけ!オペレーターを増員して受付ております!】
そんなものを一気したのか…母ちゃんに若ツバメが恐れ
「雪虎さん!?コレ、ウチの商品の…しかも濃縮タイプですよ!?本当は百倍に薄める…何で全部一気したんですか…」
母の喉がゴクリとなった…何故お前が喉を鳴らす?
そして拭いても拭いても出て来る唾液…グローブはベチャベチャだ。
いつも困るとハの字になる眉が…ハじゃない…縦だ、ただの ‖ になった。
そして黒目が上に消えた。なんつー顔だ。
「はぁ♥ンパバ♥んハァ♥わらひ、アンサツ…違う…私はスーパーバイジャー…上司を出せと言われたら代わる…毅然とした…上司として…母としてぇ…はぅあ!?♥龍倫さん!貴方!?それは!?♥」
「え?あ、はい。コレ?通販で買ったやつだけど…」
ヴイィィィィィンカタタタタタタタタタ
親父の指…何か変な手袋してるなと思ったら指が振動していた…オレもネットで見た事ある。
そしてそれは、同じくウマナミなんちゃらと同じくドラマでは第2シリーズにスポンサー予定だった…
「親父、それはピンキッシュのアレか!?」
すると母がアヘ顔で言った。
「はいッ♥ピンキッシュのフィンガーオルガ★ナイトメアーをお買い上げですね~♥そちらの商品はリピーター率ナンバーワン(嘘)震えながら大事な部分を包み込む、初めての方にオススメ!栗ちゃんが絶(好)頂で喜ぶ商品です♥今も私、使ってまーす!♥(願望)え?70代だから不安?♥ご安心下さい!安心安全の梱包でまず何処から来たか分かりません!(話のすり替え)なお、返品交換は受け付けておりません♥(さり気なく)」
母ちゃんが聞いてもいない事をペラペラ喋り始めた。壊れたんか?
私はコールセンターで母ちゃんが働いているのは知っていたが、まさかアダルト商品を取り扱っているとは知らなかった。
学生時代、散々私に『アンタ、そんな変態馬鹿みたいで恥ずかしくないの…ハァ(溜息)』とか言ってやがった母が…キイイイイイイイイ!
「鳥チ◯コツバメ若造田中なんとか!この女は淫乱だ!痴女で変態!お前も性欲捌け口軍団の一人だぞ!?将来は1人寂しくこのババァのように!そんなだからお前も…『ヴゥん』お?そんなんだからお前が行くのは結婚相談所のマッチングロイヤル!あのロイヤルがサポートする革新的な相談所。法律に詳しい相談員が付くことによって一切ヤラセ無し!ベストマッチングをクリエイト致します!本気の出会いを求めるなら?結婚相談所★マッチィーング!ロイヤルッ!!なお、マッチングまでのやり取りは有料になります。また、マッチングは確約されるものではありません」
「じゃあ駄目じゃねぇか…」
ついつい私の発言に近未来インターネットサーフィンが検索結果を導き出した。そう、結婚相談所のマッチングロイヤルだ。
そしてヒロはまた広告という見えない相手に喧嘩を売っている…とにかく…
「とゆーわけで!コレがこの女の…本性だ!」
私は親父の付けてるフィンガーナイトメアを取り上げ、そのまま母ちゃんの股間に当てた。
「ツァッ!♥ッッッ?!♥ッッッッッッ!?♥♥」
フハハ、母ちゃんの声にならないダメージ…私自分も体験した事のある、私もヒロ相手に良くなる下腹部の激しい動きに勝利を確信した。
「知ってるぞ!?今、ボルチオパンチすれば母ちゃんはボルチオる!肉吾郎のハンバーグを見習って、焼き切れるどころか脳味噌ミンチになれや!」
「ちょっと止めろってタツ、やり過ぎ!あっ!?」
パンッ…ズムッ
私が振りかぶってボルチオパンチをしようとしたら…何とヒロが私の手を止めた!?
しかもその勢いでヒロの手は弾け、何と母の子宮にボルチオ裏拳しおった!?
外部からの刺激を求め、下に、前に向かっていたラッパーと同じ名前、母の子宮へのカウンターパンチ、2倍✕2倍になる破壊力…これは死ねる…
「ッッッ!!♥ヒロ…ッッッ♥く…♥ん♥」
母ちゃんはすごい速度でくの字になり、机につんのめった。しかし、ゾンビの様にヒロに向かっていくので腕を捻り上げそのまま投げる。
私の旦那じゃなくてお前は浮気相手か元旦那の所に行け。
「ハァ…いつもコレだよ…すいませーん、他人丼一つ!」
うわぉ!?ヒロがあの他人丼をいきなり頼んだ!?あの!他人丼を!?
【肉吾郎】の他人丼とは、期間限定厳選和牛と地卵の鳥、地卵の鳥という謎の卵で、通常の親娘丼では味わえない贅沢を満喫出来る1280円。
この母に和牛の役なんて無理だ…
ドラマでは血の繋がりよりも大事なことはきっとあるという事を教えられる…つまり?
……ヒロ…私の旦那は、母を受け入れようと、オーダーメッセージを使ったのか!?…ガァァア!!!
「ビロォっ!?他人丼はだめだよぉ!私や子供がいるのにぃ!」
「何言ってんだお前…あぁ、いつもの性的な意味か?親子丼よりは良いだろ?俺はどっちも嫌だけど。後、田中君は帰ったよ。龍倫さんはなんかよく分からないけど、彼を送るとか言って一緒に消えた。それよりな、タツ…俺の分のハンバーグ食ってんじゃねーよ」
え?何それ?流石、肉吾郎…あまりの美味しさに時が飛んだ。
―――――――――――――――――――――――
タツ曰く、時が飛ぶ少し前…
嫌だなぁ…また、この流れだよ。
せっかく外食に来たんだから静かに食べようよ。
何か雪虎さんが立ち上がって精力剤みたいなの一気した。
うわ、スゲー顔…でも、この顔…見たことあるな。
俺は…小学生の時の事を色々思い出した。
『組手してくれよ!組手!タツだけじゃ駄目なんだ!』
『ヒロ君、それは駄目。私は輝夜さんから貴方を月謝(200円)を貰い預かっているの。この同情は安全安心、青少年の心の育成している場所、決して性少年逝く性をする場所ではないわ。だからタツにしてるみたいなは駄目。私がしたらそれこそ夜のお店…』
それでもいきなり胸を殴りつけたり、股間を蹴り上げたりしてたりと、しつこく挑み続けた結果、本気の組手をしてくれると言ってくれた。
黒い身体のラインが浮いているボディコン、サイハイブーツにグローブ、マスクに布地を目に当てが顔が見えない。
今思えば最初のタツの対魔忍のコスプレに似てたな。
『このままではお互いどうにかなってしまうわ…分かった。貴方がタツとしている事と同じ…勝った方が相手を滅茶苦茶にする…依存は無いわね?』
『はいっ!俺はどうなっても構いません!』
『ヒロ君駄目よ…な、なんて返事なの…♥』
そして始まる…基本はタツ対策と一緒だ。
タツにも効く下腹部への弱中強の三段撃ち。そして胸を狙う、確実に響いていた。
『そ、それは!?や、やめなさい!♥引けなくなるわよ!?エイヤッ!しまったぁ!♥三角絞めにしてしまったわ♥』
ビシャアアアクギュ―ッッッヂャックチュっ!
雪虎さんの三角絞めは、締めながら溺れさせるという当時の俺は…画期的な技だと思っていた…自分が恥ずかしい。
俺の唯一の長所は気絶からの戻りが早い事…それだけ…俺は…完全に雪虎さんの股に顔を埋めたまま、気絶しては顔を動かしまくった。
そしてボディコンの脇の隙間から腕を突っ込み乳首を捻り上げた、タツには効くからだ…
『ツァ♥……ッッッ♥ッ♥ダメッ♥コド…モに…コドモ相手に…イッ♥イグ♥…』
ダメージ?が入っている?…と当時思っていた、自分が恥ずかしい。
そして後少しで脱出という所でタツが憤怒の表情で雪虎さんの下腹部を踏みつけた。
『ヒギッ!?♥グオホッ♥ダヅ…ガッ♥』
『タツ…何を…邪魔…する…な…』
『お母さん…ヒロは…タツのだよ…駄目だって…お母さんは駄目…ねぇヒロ!負けたからゲームしよう!ヒロのお家で!格闘ゲーム!』
『待て…タツ…まだ…』
俺は…息絶え絶えになりながらタツに引きずれ家に戻された…その姿をエロス暗殺者の恰好をした雪虎さんが待ってぇ♥と手を伸ばしていた。
思えばあの時…雪虎さんは…
と、まぁ今となっては忘れたい記憶のスゲェどうでも良い事を思い出していたら、俺のハンバーグセットが消滅していた。
どうやらタツは自分の全部食った後に父親のセットを半分奪おうとしたが、ハンバーグ皿を移動させてるうちシャッフルしてしまい、俺には空になった皿を、半分残ってる皿をお義父さん、自分の前には1.5人前になっている皿を置いていて、またムシャムシャ食い始めていた…
本当に食い意地が汚い、タツはキリッとした顔でハンバーグをメッチャ食ってる。
ハンバーグでほっぺたを膨らませた顔が…寝たふりしていた龍倫さんにそっくりだ。
整った顔の中性的なイケメン美女、だけど何処か下品…コレで人妻だからな。
とりあえず、一つづ解決していこう。
まず、目の前の田中君と言ったか?しっかりハンバーグ全部食ってるのな…俺食えてないのに…
「この家族はこんな感じがデフォルトだから…もしついて行けないと思ったら、雪虎さんはやめといた方が良い。それでもと思ったらとりあえず今日は帰って、後日仕切り直しなよ。一応、世話になってる人だし義理のお義母さんだからさ。真面目に考えてくれると助かる。俺だってこの嫁について行けない事が…まぁ殆どだから」
「コレがデフォ…ですか…」
「あぁ…今、横で気絶したフリしてるこのおっさん、雪虎さんの元旦那も逃げたからな。別に俺は…逃げる事にとやかく言わない。時には必要な事だから。」
昔を思えば、良くこんな事言えるようになったな。
逃げるなと散々幼馴染に喚き散らしていた俺が。
働いて、子供が出来るとな…まぁ隣の気絶した振りの人は子供もいるけど変わらないな…
田中君は少し考えた後、難しい顔をしてから『考えます』と言って出ていった。
俺もまだまだ未熟で、照虎という自分の娘に雪虎さんを当てはめて考えれば…考えますと言ってその場を立ち去ったら…真剣に考えてくれていると取るか、それとも考えるようならはなから娘に手を出すなとキレるのか…今の俺には答えが無い。
その時、さっきタツに何とかナイトメアーを奪われた龍倫さんが音も無く立ち上がった。
「ヒロ、この場は何とかしろ。俺は…あの悲壮感漂う男性を何とかしよう。後は任せたぞ…」
そして音もなく去っていた龍倫さん。
あ、逃げた。何か俺しか出来ない空気を纏って逃げた…逃げられたな。
まぁ皆、好き勝手やってるからしょうがないわな。
俺は俺で腹が減ってるし…期間限定の他人丼食おう、俺は親子丼大好きだ。
しかし、俺が親子丼食うと昔からタツは『そんなに近親相◯が好きか、人の道を外れるのはよせ。それはオレが頂く事にする』とか言って来て面倒くせぇからな。
他人丼ならただの浮気…浮気?飯食うだけなのに浮気っておかしいだろ…
そんな事考えたらいきなり親を殴ろうとするタツ…外ではやめろ…
止めると俺の裏拳が雪虎さんに当たった…が…なんつ〜顔と熱視線で見てくるんだ…この母娘は一度始まると駄目だな…間違えて乗った新幹線の様に、引き返す事が出来なくなる。
もう田中君居ないんだけど…だから修正をやめる。
「ハァ…いつもコレだよ…すいませーん、他人丼一つ!」
案の定、騒ぐタツ…俺は無視して他人丼を食って帰った。
しかし肉吾郎…良かったな。あんな馬鹿みたいな人数に奢って自分の分を頼んでも5000円でお釣りがきた。
皆も肉吾郎を見つけたら入ってみてほしい。
きっと…誰しもが虜になるだろう。
期間限定メニューは高いけどな…後、地域によってはヤンキーの溜まり場になっているから気を付けよう。
後日、タツはドラマを続編が無い事を知り、狂ったように続編要望のメールを送った。
きっとスパムとして一括処理されているだろう。
終
※とりあえず終わり!雪虎のエロティックな活躍は他所でやるかもです。
西基央先生、ゴミのような私にチャンスを頂きありがとうございました!チャンス?
「スポンサーの圧が強いタイプの浮気題材ドラマ」に学んだ女のざまぁとは? クマとシオマネキ @akpkumasun
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