デコレーション 母のムカつく 歌思う 「おしゃれ洒落ても 惚れ手がないよ♪」

デコレーション 

母のムカつく 

歌思う 

「おしゃれ洒落しゃれても 

惚れ手がないよ♪」






 もうすぐ母の日ですね。


 私の母は、童謡や唱歌をしょっちゅう口ずさんでいました。その鼻歌、自分で作ったのか? も含めて。


 同世代の人よりそういった歌に、私はかなり詳しいというか、歌えちゃいます。さらには彼女が母親や祖母に習った歌まで加わるので、相当レパートリーが古いです。

 母の母、私の祖母もそういうのが好きなようで。

 遊びに行くと、お手玉が上手で教えてくれるんですが、その時のお歌が、なんと日露戦争が……ってやつ。

 友達はもちろん誰も知りませんよ。

 子供ながらに何やら物騒というか、怖いお歌だなあと思ったのを覚えています。

(これを書くにあたりネットで調べたところ、一番以降は祖母から聞いた覚えはなかったです。後半さらにすごい歌詞でした)


 私も中高生ティーンの頃は、そこまでオシャレにこだわりはなくとも、女の子ですもん。普通に見た目を可愛くしたいのですよ。


 洗面台で髪をとかしてると、表題の歌を通りすがりに母が歌ってくるのです。

「おしゃ〜れ洒落ても惚れ手がないよ♪」と。


 うっせー!! そんなんじゃねーやぃ!!


 奥手の私は特に好きな人がいるわけでもなく。

 もう、ムッカー!!

 思春期ですよ?! 怒り爆発です。


 大学生になって、初めて口紅を塗っている私にまたこれ。


 アホぬかせ! まずはオシャレ洒落なきゃ惚れ手がつかんだろうが!!


 なんでそんな詩を歌われて揶揄われにゃあかんのだ。

 彼女は楽しいのかもしんないけれど、私にとっては心底イラつきMAX怒髪天。

 



 ああ、そうです、ケーキの話です。


 子供の頃。

 冷凍食品のスポンジとホイップクリームを母が買ってくれて、家族のイベントの時にデコレーションケーキを何回か作ったことがあります。

 母よりも手先が器用な父とやった気がします。


 楽しくて美味しかったなぁ。


 そして今、一人でケーキを作ります。

 私の師匠は味に関係ないデコレーションを嫌ったので、私もあまり得意ではありません。


 でもねえ、やっぱり綺麗じゃなきゃそそらないでしょう?

 嫌だなあ、面倒臭いなあと思う時は。

 あの歌の替え歌。

「おしゃ〜れ洒落なきゃ惚れ手がないよ♪」

と口ずさんで、頑張ってデコレーションしたりします。


 三つ子の魂なんとやらで忘れないもんですね。

 まあ、通算かなりの頻度で母には歌われましたから、脳にこびりついてるのはしごく当然ですけど。(苦笑い)

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だって甘いものが好きだから 蜂蜜ひみつ @ayaaki

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