阿波・徳島の章

徳島を巡る複雑な事情

徳島県では知事は高学歴で徳島県外出身の人がすることになっている。

徳島人は都会的なものや高学歴なものが大好きなのだ。

身に着けるものも大阪人を越えちゃってるレベルで独特なド派手ながある。

夏場は露出狂と言えない程度人が多い。


徳島では内部の対立が激しい反面、

まとまって頑張ろうという声も昔から大きい。


そのくせ、徳島県内であったとしても、

ヨソのことはヨソのこと。

旅行も近場で済ませる。

行っても香川で、

たまの遠出で神戸や大阪に行くぐらい。


高知の人と比べると視野の狭い人が多い。

他人に関心がある人が少ないのだ。


いわゆるオタク気質な文化が流れている。

引きこもりや生活保護受給者や精神病患者が地味に多い。


徳島ではネットユーザーがインターネット黎明期から多く、

古くはゲーム会社のファイナルファンタジーシリーズで知られるスクウェアや

ATOKで知られるジャストシステム、などの発祥の地で、

新しいものは積極的に取り入れるが、

ヨソのことには興味がないのでまとまりがあまりないのだ。


愛媛では東予と南予がいがみ合っているが、

徳島では西部と南部はもはや無の関係。

お互い存在している認識すらないのだ。


徳島県西民にとっても、

徳島県南民にとっても、

大方、徳島駅あたりの周辺を境に、

そこを超えて行こうとはしないのだ。


という訳で、旧徳島市南部には徳島南部民が、

旧徳島市西部には徳島県西民が混ざっている。


さらにひどいことに、

令和の大合併では徳島では4自治体になってしまった。


旧徳島市は小松島市と勝浦郡と飛び地として鳴門市と合併し大徳島市に、

阿波市・吉野川市・板野郡・名西郡・名東郡が合併して、

大阿波市になっていった。


これは財政事情の問題と、

徳島市の偉そうな態度に文句をつけた周辺自治体がとった態度だった。

鳴門市も財政事情が悪い割に、板野郡の各自治体に偉そうな態度を取るため、

最終的にまだ庶民的な阿波市の方と合併しようという話になった。

しかし、新阿波市の庁舎は旧松茂町にできることになった。

これは阿波おどり空港がある徳島の玄関だからという表向きの理由と、

旧松茂町は財政力が高いため、発言力が高くなっていた。


西の方も平成の大合併の頃はなんやかんやで合併しなかった。

いや、できなかった徳島県西の方も、

少子化の進展と職員を募集しても人が集まらない状況のなか、

思い切って合併しようということになり、

美馬市・三好市・東みよし町・つるぎ町が合併して、

徳西市ができた。


南の方も

「他の自治体が合併するんだったら、

うちらも合併せなあかんなぁ」

ということで

なんとなく阿南市を盟主に那賀町と海部郡の各町が合併していった。

名前は阿南市で行くか徳南市で行くか迷ったあげく、

阿南市だけ得するのは良くないということで、

1vs4になり実質吸収合併なのに、名称変更を行い徳南市になった。


しかしながら、お互いの自治体にそこまで干渉することなく、

時には融通のやり取りをするものの、

だらだらと時は流れて行った。


ウチはウチ。ヨソはヨソ。

という考えが強いためだ。

でも流行ってるものはパクらせてもらいます。

という土地柄。


そのため、自殺率は低い方のトップ5には毎回入っている。

我が道を行く徳島人ライフなのだ。


ゴーイングマイウェイとは徳島人のためにある言葉だ。


これは小説の伏線になることだが、

読者のみなさんには、

徳島人の部下を持つということが、

どういうことかと想像しながら読んでほしい。

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