着飾った「氷麗」なんか溶かして。今、君に会いに行く
- ★★★ Excellent!!!
タイムリープものは数あれど、今回は主人公ではなく、お相手のヒーローが対象なのです。
そこはもう、フラットに読んでいただきたい。
タイムリープの旗手といっても過言ではない作者様。
今回も本当に、格段の安定感で読ませるし、
魅せてくれます。
ヒロインの葛藤、ヒーローの滲む後悔。前に進む意志。
どれをとっても、初々しくて。甘酸っぱい。良い。それが良い!
未来を知っているからこそ、奔走する氷麗の騎士。
突然、冷たかった婚約者が豹変することに困惑する令嬢。
彼の抱えているもの、彼女の抱えているもの。
それが、本当に「切なさ胸キュン」エッセンスとなって、読者様に迫ってきますから。
未来を知っているからって
全てうまくいくとは限らない。
だから、なお真っ直ぐに。
失いたくないから、ストレートに。
氷麗の騎士の真っ直ぐな姿にきっと胸を打たれるし
ヒロイン、ミアさんのまっすぐな姿に、胸が熱くなって。二重にきゅんきゅんするから!
こんな恋をしていたかもって、読者をタイムリープに誘ってくれるはずです。
または。
もしかしたら、未来でこんな恋があるかもと、読者様を誘ってくれます。
過ぎた季節は戻らない。
それは確かに。
でも、大切な感情と向き合うことは、まさにタイムリープにも等しくて。
もう一度、再会してみませんか。
着飾った「氷麗」なら溶かして。
想えば、たちまち火がついて。
雪どけの先に、きっと春があるように。
そんな期待感が高鳴る物語。
これは、遅いなんて諦めさせない
そんな壮大なタイムリープ・ハイファンタジーなのです。