都に現れた怪異と、人魚伝説を追う日米のバディ。

 人造人間シリーズ二作目の本作。舞台は日本、若狭の人魚伝説がモチーフです。
 倒幕から明治新政府になり、近代日本へ舵を切った時代。徳川時代の名残を残した空気感の描写が見事です。
 800年を生きた「八百比丘尼」の伝説が、不老不死という、呪いにも似た祝福を受けた者の孤独を浮き上がらせていて、思わず唸りました。
 とても好きな作品です。