Track02.ちょっと気疲れしてるみたい(マッサージ・肩叩き)


//SE 幼馴染が背後に回る物音


「ということで。今から簡単にだけど、肩もみとか、肩たたきとかのマッサージをやっていくよ」//気を取り直して、気安い感じに


「それじゃあ、初めは肩もみをやります。触るよ?」//耳元に少し近づいて


//SE (継続開始)肩揉みの音



「よい……しょ、んっ……ふっ……」//背後から、吐息混じりで。距離感近め



「強さは……このぐらい……かな? 痛かったら言ってね?」//声量は抑え気味で


「……」//集中して、反応を観察している


「よかった、ちょうどいいならこのままで続けるよ」


「あらためて、お疲れさまでした。結構ガチガチに凝ってしまってる」//寄り添う様子の、穏やかで落ち着いた声で

「前に揉んであげた時よりも筋肉が硬い気がする。実家なのに忙しかったーって言ってたけど」


「……」//色々と察する


「いろいろとあったみたいだね。よかったら、聞かせてもらえる?」


「うん……うん……」//相づちを打つ



「そっか。それは気が休まらなかったね」

「せっかくの休みだったのに、細々こまごまと雑用もさせられてしまったら辛いよね」


「親戚の人たちが多かったら、落ち着かないし気忙しくなる」

「そうやって、気持ちが張りっぱなしだった分が疲れに出ているだと思う」


「まあ、こっちに帰ってきたのだからボクの部屋でゆっくりしていって」//そっと励ますように、明るめの声で

「いつもお世話になってる幼馴染であり、お隣さんでもあるんだもの」


「遠慮しないでいいよ。このぐらいはのことはむしろやらせてほしいな」


//SE (継続終了)肩揉みの音


「今は……」//落ち着いた調子の声で。耳元へ近寄りながら。


//SE 衣擦れの音


「何にも考えないくらいで、いいんだよ」//耳元で、有声囁き


「次は……背中の方をやろうか」

「肩甲骨周りとか固まってたらしんどいから、ほぐしていっちゃおう」


//SE (継続開始)背中をマッサージする音


「よっ……んっ……ふっ……」//背後から、吐息混じりで。肩揉みの時より少しだけ下方から



「うん。今日は晩ごはんも一緒に食べよっか。準備しておくよ」//再び、寄り添う様子で

「豪華なごちそうじゃなくて、キミも今までに食べたことがある、ボクの家庭料理だけど」

「食べたい物があったらリクエストも受け付けるよ」


「……」//反応を見る


「でも、今はまだ思い付かないみたい?」

「なら、食べ慣れてるたぐいの方が今日はいいかもしれないね」


「いやいや、大丈夫だよ。いつものことでもあるし、自分のごはんのついでだ」//明るく、何でもないことのように

「それに、ボクがしんどい時にはキミがやってくれることなんだよ? こういう時はお互いさま」


「……」//気が緩んだ様子に、微笑みが漏れる


「そう、気にしないで」//相手をリラックスさせるために、落ち着いた声で

「遠慮しないで。ボクとキミの間柄なんだ」

「ほんの少しだって、気にしないで。ボクの手の感触だけ感じて、ゆっくりリラックスしてて」



「んっ……んっ……んっと」//背中のマッサージを終える直前に、僅かに勢いを付けて



//SE (継続終了)背中をマッサージする音


「次は、首の方をやっていくよ」//落ち着いた調子に戻して

「繊細な場所は優しくやっていくつもりだけど、痛かったらすぐに言ってね」


//SE (継続開始)首周りをマッサージする音(少しだけ強め)



「ふっ……、ふっ……」//背後から、吐息混じりで。かなり距離感近め



「大丈夫? 痛くなったりしたら、いつでも言うんだよ?」

「痛気持ちいいって塩梅なのかな。ほんのちょっとだけ力を弱めてっと」


//SE (継続終了)首周りをマッサージする音(少しだけ強め)


//SE (継続開始)首周りをマッサージする音(少しだけ弱め)


「このぐらい……かな?」//一瞬、様子をうかが

「よかった。じゃあ、このぐらいで続けていくよ」


「実家のこと以外でさ、地元で何か変わったことはあった?」


「うん……うん……、あー……」//相づちを打つ


「そっか。ボクの実家、売れちゃったんだ。もともと中古物件だったけど」//思い出を振り返る。心なしか寂しさを感じつつ

「キミとボクが進学でこっちに移った時、親も転勤で引っ越して手放したのは知ってたけど。改めて寂しく感じるかも」

「10年以上は住んでいたし、キミと遊んできた思い出もたくさんある家だった」


「うん。まだ保育園の頃……ボクが引っ越してきた直後からキミとはお隣さん同士だった。今も同じだけど」

「そこの関係は変わらないなー。お互いの部屋に行ったり来たりする所も同じ。窓越しにお互いの部屋が見えたりはしなかったけど」


「ゲームも両方の部屋でやってて、宿題や受験勉強とかも二人三脚でやっていた」//懐かしく思い返す

「第一志望まで同じだった時は親に色々と言われるし。ちゃんと将来を考えてるのかーって言われても本当に偶然だったんだけどね」

「滑り止め先は違うよって言っても通用しなかった」


「あー、そっちも同じだったかぁ。ひょっとしたら今でも離れたくなかったのかって考えてるのかも」//呆れ気味で

「まあ……間違ってはいないけど」


「ん……言葉通りの意味だよ。ボクは、幼馴染と遠くに別れてしまったら寂しいなーって思うけど」//気負いなく、率直そっちょく

「そっか。同じ気持ちだと改めて分かってほっとした。あの頃に頑張っててよかった」



//SE (継続終了)首周りをマッサージする音(少しだけ弱め)



「今度は、肩たたきするね」//距離感を戻す

「まずは、オーソドックスなにぎこぶしで叩くやり方から」



//SE (継続開始)肩叩きの音(手拳叩打法)



「とんとん、とんとん……。同じリズム、同じ力で」//呟くように



「こういうの、なんか口ずさんじゃう方なんだよね」//若干照れてしまう


「とんとん、とんとん……」


「痛くないように、でもちゃんと疲れに効いてくるように」


「力加減は……ちょうどよさそうだね、よかった」//ほっとした様子で

「うんうん、最初の時よりもほぐれてきてる」


「引っ越した後のボクの実家? うん、キミとは入れ違いになったけど行ってきたよ」//思い出しながら

「ただ、さっき言った通り高校までの実家を引っ越していたし、すっごく複雑な気分だった」

「それでも実家ではあるのだけど、地元感が全くなくって。お父さんとお母さんに会いに行っただけって感じ」


「なんでだろう? キミとボクはずっとお隣さんなのに」

「そういう物件を探したのもあるけど……そういう縁があるのかな」

「せっかくだから観光もしてきたんだけど。でも、次はどうしようか迷ってる」


「そうだ、今度は一緒にボクの新しい実家で泊まって、二人で観光しないかい?」//思い付き。多少興奮気味

「ボクの親もキミの様子が気になってるみたいだしさ」

「……うん。また今度、予定が合わせて行こう」//嬉しい


「その次には、キミの実家にお邪魔させてもらおうかな、なんて」//冗談めかして

「……えっ本当にいいの? ちょっと本気で迷ってる」//戸惑いを隠せない

「そういや、キミの親御さんにもかれこれ一年以上会ってないことになるのか……。考えてたら少し緊張してきたかも」


「結局、それぐらい地元に帰ってないんだね、ボクは」//いくばくかの寂寥感

「一年ちょっとじゃあまり変わらないと思うけど……そのうちに、いろいろと変わっていくのかな」


//SE (継続終了)肩叩きの音(手拳叩打法)


「さて、ちょっと握り方を変えるよ。あの理髪店でやってもらうやつ」//気を取り直してテンションを戻す

「手のひらを緩く合わせて、手の甲で叩くやり方」


//SE (継続開始)肩叩きの音(含気叩打法)



「ぽんぽん、ぽんぽん、ぽんぽんっ……」//リズムに乗ってる感じで



「この叩き方はどう? ちゃんと効いてる?」

「よかった。ほどよく、左右交互にやっていくね」


「…………」//少しの間、様子を見る


「もしも罪悪感というか、こうやって尽くしてもらうことに後ろめたさがあるなら……」//フォローして元気づけるように

「今度はキミがボクにマッサージとかしてくれる?」


「小学校の遠足で、お弁当の嫌いなやつを渡しあったり。勉強の時にも得意科目と不得意科目で教え合ったり」

「ボクたちは、そうやって持ちつ持たれつで生きてきたんだ」

「疲れてる時は、素直に甘え合おうよ」


「その時はキミの部屋でやってもらうとしてさ……」

「今は座椅子に座ってもらってるけど、そっちの部屋だと座布団の上にボクが座り、キミがベッドに腰かけてやる感じになるね」


「うーん……そうなったら、肩もだけど脚のマッサージとかもしてほしくなるかもしれない」//甘え気味で

「キミのベッドの上でごろーんと伸びてふくらはぎとか揉んでもらおうかな」

「たくさん歩いた後とか、そういう部位が気になったりするんだ」


「もちろん、今日とか明日の話じゃなくて、いつかその時が来たら、ね」//安心させるために、ゆっくり諭す

「その時は、きっとお互い、なんとなく雰囲気で分かると思う」



「ぽんぽんぽん、っと。」//肩叩きおしまいの合図



//SE (継続開始)肩叩きの音(含気叩打法)


「これで肩たたきはおしまい。肩凝り、楽になった?」


「ふふん、いいってことさ。これぐらい。キミとボクの仲なんだし今さらだって」//素直に喜んで

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