あとがき
はじめに。作品のイメージを保ちたい人は読まないでください。
素人小説ではありますが、少なくとも1000人は毎日見てくれる作品を書いたとして、短めに解説していきます。
この作品のプロットを作る前に書いていたのは現代ファンタジーのモテチートで、ノベルピアなどでは一位にもなっていましたが、さほどの評価もされないものでした。
エースシリーズ以前には竜の血脈でなろうの週間総合一位なども取っていたので、ファンタジー適性がないとは思いませんでしたね。
ただエースシリーズを書いていたのと、当時スピリッツでやっていた音楽物とアイドルコメディを見て、ボーカロイドに興味を持ったのが始まりでした。
実はそれまで、もちろん初音ミクなどはレンタルショップで働いていたので知っていましたが、全く興味はなかったんですよね。
矢田恵梨子先生の「アカネノネ」を読んでこの題材から上手く切り込めないかなと思ったのが最初だったと思います。
幸いと言っていいのか、エースシリーズの重要登場人物に、音楽チートなどもいたため、同じ世界線で展開できるのでは、と考えてプロットを考え始めました。
主人公とヒロインの関係に、恋愛感情は持ち込ませないでおこうとは、かなり初期から考えていました。
これはイリヤにとっての直史の関係性を、全く逆にしたものです。
そして俊のキャラなどは、私の書く作品に特有の「狂気のような執念」を持たせるために、周辺環境を考えていきました。
家庭事情や実の姉との関係など、ドロドロの部分は割りと、すぐに出来てきましたね。
肝心のヒロインなのですが、こちらはヒロインが普通のルートでは、世に出てこない理由を探しました。
単に奥手であるとか、そういう理由だと弱いというか、自分が納得しない。
その時に見ていたのが同じスピリッツで連載していた丹羽庭先生の「生きてるうちに推してくれ」でした。
これがアイドルコメディですね。
アイドルだけの本当の適性は違う、という着想はここからいただきました。
心霊体質でもよかったのですが、それよりは何か欠落したものを持たせたい、と考えてやはり当時ネットで見ていた飯田ヨネ先生の「君の名前をよんでみたい」が参考になりました。
ヒロインは美人で歌も上手くて、それでいながら成功しないという理由に、周囲に馬鹿と思われる、偉い人の顔を記憶出来ない、というハンデを付けたのです。
まあ相貌失認は私がそうなので、ある程度はおかしくない描写になるかな、とも考えたのですが。
ユニット物ではなくバンド物にするのは、当初から考えていましたし、六人編成もプロットの最初からありました。
信吾や栄二は比較的テンプレのミュージシャンなのですが、暁は冬目景先生の「空電ノイズの姫君」と続編の「空電の姫君」の磨音ちゃんがもろそのままですね。
父親もミュージシャンとかそういう設定から、逆算して俊の設定に付け足してもいきました。
レフティではないですがレスポール・スペシャルのTVイエローを使っている時点で、気付いた人もいたかもしれません。
もう一人の主人公の夜祈子の要素は、月子と彩に分散された感じです。
暁のイメージは本当にこのまんまで、ギター弾くときに髪ゴムを外すとかもそうですね。髪型だけは違いますが。
高瀬の異常な集中力や、気絶するまで作曲するといったあたりは、俊に要素として付けさせてもらいました。
まあ私自身が毎日、寝落ちするまで小説を書いているので、特に大げさとも思いませんでしたので。
これでも別にバンド編成にはなったのですが、なんだか足りないなと思って、じゃあサブボーカルのリズムギターがいいじゃんと思ったのです。
作者の好きなオタネタを入れるのに、都合のいい人物探しです。
それで月子と暁の個性がかなりはっきりしていたため、しかも後からプラスする要員なので、相当にしっかりとしたキャラがほしいなと思い、またパク……オマージュで持ってきました。
彼女は音楽物ではないのですが、作中で軽音部には入って、歌も上手いという設定だったので、ものすごく好きだったマンガ家さんのキャラから持ってきました。
書いてる途中で爆発的に有名になったのですがヤマシタトモコ先生の「違国日記」の朝ちゃんがモデルです。
家族構成なんかも暁と同じように、ほとんど丸パク……オマージュですね。
自分で色々と付け足したのは月子で、当時淡路島に旅行に行って、こういった環境で育ったらどうなるのかなというのと、月子にもう一つ特技を付け足したくて山形育ちということにしました。
鳥海山には小学校の時に登ったことがあるので、なんとなくあのあたりのイメージはあったのです。
月子は本当にあちこちから、要素を持ってきたキャラクターですね。
羅川真里茂先生の「ましろのおと」からも三味線の要素を持ってきたりと、一番オリジナル要素が強いキャラです。
だからこそ彼女が死ぬことで、物語は終息するという考えでずっと書いてました。
個人的には千歳方面から、既に超人気バンドのボーカルという立場で、あたしSUGEEEをもっとやるべきだったかなとは思います。
まあ文化祭のステージで、充分にやったかもしれませんが。
このあたりはBECKの影響も出ています。
業界の大物とのいざこざという点は、物語としてはありなのでしょうが、むしろ上手く行っていてもなかなか成功しないというのを、俊の性格ゆえとしています。
このあたりの凝り性というか、現実的に進んでいくのは、直史にも共通したことでしょう。
あちらも試合を投げきって気絶したりしていますし。
なお永劫回帰はともかくMNRは、割と途中から考え出したライバルバンドです。
この永劫回帰にMNR、あと名前だけは出ていたミュージカルパイレーツというバンドは、元ネタは全く音楽物と関係ありません。
パイレーツは海賊=ワンピース、MNRはフリーレン、永劫回帰は呪術廻戦のキャラを元にしています。
あの結局名前も明らかにならなかった人は、もちろんヒンメルが元ネタです。そりゃ作中最強のイリヤと同格のことしても問題ないでしょう。
白雪はフリーレン、ゴートは五条悟と、言われてみれば似た感覚かな、と思われるかもしれません。
いやもう、本当にキャラが立っているキャラをパク……オマージュするのって本当に楽です。
またミステリアス・ピンクと徳島についても元ネタがいます。
杉谷庄吾先生の「映画大好きポンポさん」のジーン君がまさに徳島です。
ミステリアスピンクの二人も、同じ作品からパ……オマージュしたメンバーとなっています。
ミスティアとナタリーの二人ですね。キレイな方と可愛い方。
ポンポさんは映画化もしてる作品ですが、創作をする人間なら必ず見ておくべき作品の一つだと思います。
三巻の最後のジーン君の自分の作品への評価、あの狂気が徳島として出ています。
あとはアメリカのアニメ監督のオリバーなどは、BECKのMVを作ったあの人がモデルです。
ただましろのおとのエピソードとも混ざっていますね。
もっともこれは二つの作品の着想から持ってきたもので、さすがにパク……オマージュともいえないと思います。
さらに前の話になると、実はイリヤにも元ネタがいるのです。
こちらは完全オリジナルの同人作品が元ネタなので、分からない人が多かったかもしれません。
ただ私の過去のマンガ紹介などを読むと、これだなと分かるやも。
どうしても知りたければSNSなどで問い合わせてもらえればお答えします。
色々と書いてきましたが、作者は昭和の時代を知っており、コンビニが24時間営業でない時代、ネットのない時代なども生きてきました。
そういった自身の人生の中で、音楽に対する印象がどう変化していったか、も参考にしています。
昨今のCDが売れず、またレンタルショップも次々と潰れている時代。
便利かもしれませんが、世知辛い時代ではありますね。
インターネットのない時代、人々はどう騙されてきたか。
だが騙されていた方が幸せであった、という人間がいるのも分かります。
共感はしませんが理解は出来るのです。
この次の作品は、とりあえずまた現代ドラマ物です。
世界線は同じですが、ノイジーガールの最終話からは、少し遡った時間軸から始まります。
タイトルは「空と大地の狭間で」となる予定です。
とりあえずエースシリーズを二本書きながら、近日中には投下を開始します。
それではまた会う日まで。あるいは永遠に、さようなら。
ノイジーガール ~ちょっとそこの地下アイドルさん適性間違っていませんか?~ 草野猫彦 @ringniring
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