第27話オカ研のお正月

皆様こんばんは!

さて…今年からの黒の怪奇譚は是非「オカ研」色を濃くしていこうと思いそちらメインの話をしていく事にしよう。

俺の名前は『最上輝也もがみてるや』この学校に去年転校してきた高一男子だ。

俺はここの学校に転校してから仲良くなった『間宮仁まみやひとし』。

彼に誘われ入った部活。

『オカルト研究会通称『オカ研』』

オカ研も今年無事にお正月を迎えたようで。

俺は今…寒い真夜中本日は大晦日だ。

はぁはぁと息を吐くと白い息が見えるほど。

そんな寒い中俺が今向かっているのはちょっと変わった神社らしい。

「おお!きたか??輝也???」

「うう~~~っ!さむいっ!!!」

「輝也遅いぞ〜!なーにしてたんだよ?」

部長が一人立ち尽くしていたのだったがその向こうから何かを持ってきたのは仁だったのだ。

仁は部長渡したそれは。

「ん??なんだそれ?仁??」

「ん?輝也やっときたのか??これは焼きそばだけどどした??」

「いやいや…またパシられてんのか??」

俺は部長に聞こえないように小声で聞くと仁もも小声でかえす。

「僕は部長に頼まれて買いに行っただけで普通じゃん??」

「そうか??お前いつも何か使われてる気がするぞ??」

俺達がそんな話をしていると。

後ろからさっきを感じる。

振り返るとそこには。

「なぁにをいってるんだ??二人ともぉ??」

真っ赤な鬼の様な形相の部長が立っていたのだ。

「えっ!!??」

「部長?????」

「「すみませんでしたーーー!!!!!!」」

「あのな……仁の言い方が悪いぞ。」

「私は仁が推させてください!としつこくてな…それで…ならば私の為に動くが良い!!

と言ったらこうなったまでだ。」

「そう…なんですか??それなら仕方……か。」

俺は幸せそうに次の物を買いに並んでいる仁を見る。

「仁…幸せそうですね……。」

「そう……だな………。」

俺と部長はいつしかそんな話をしていた。

「なぁ…輝也……。」

「どうしました??」

俺は部長の話をまじまじと聞く。

今日の部長は何か妖艶に見え…俺は思わずドキドキしてしまう。

すると部長は目を潤ませながら語るのだった。

「私はな…お前が来てくれて…色々怖い事あったであろう…」

「はい……。」

「これまで鬼…が出たり…ある時は河童が出たり最近では…悪霊までもでた。」

「そうですね…確かに登場しましたね。」

すると部長は俺の目をじっと見てめて来る。

部長の顔は俺に近づき俺はドキドキが止まらない。

そして眼鏡の奥のその目には涙がうるうると光る。

そこへ。

うしろから誰かの気配がする。

そこに立っていたのはなんと手にイカを握る仁の怒りの表情だった。

「て~~~る〜〜〜や〜〜~っ!!!???」

「うわあああーーーーーっ!!!????」

俺は慌ててしまうが仁は追いかけてき始める。

「やばっ!!??仁!まて!まてって!!?」

「なーーーにーがーーまーてーーだーーー?」

「うわああああーーーーーーーーっ!!?」

俺はいつしか走り出していた。

そしてこの時初めて思ったのだが

気がついた俺はなんと部長の手を握ったまま走っていたのだ。

とりあえず俺は走った!!!

それはもう仁の足をいつしか振りきっていたらしい。

「はぁ…はぁ…はぁはぁ………。」

「おお………ここは…………。」

部長の声に俺は息を整え振り返ると。

そこは崖にはなっているが夜空の星空がキラキラと輝いていた。

俺も思わずこの光景に心が透き通った気がした。

「部長???」

先を眺めていた部長は振り返る。

眼鏡の下の目は綺麗に輝き星空にぼんやりと照らされた彼女は本当に綺麗だったんだ。

すると部長は口を開く。

「てる…や……………。」

「はい?」

「わたし…さっきの話の続きだが…いつも本当に怖い時私の手を引いて…守ってくれて……ありがとう。」

「部長………大丈夫……です…俺…これからも…部長を守り…ますから。」

「輝也君…本当に??」

「本当です。」

「嬉しい………。」

部長はこんなに小さくてもいつも怖がることも無く無理して頑張ってたんだな。

と俺はこの時思っていたのだ。

「輝也君…じゃあ…これからはこの私を『推し』てね。」

「わかりました!任せてください!僕も仁に負けないくらい…推しますから!!!」

その時俺のその叫びに部長を見るとニヤリと微笑んだ気がしたんだ。

その時!!聞き覚えのある叫び声が聞こえてきた。

「てーーるーーーやーーーーー!!!」

「うわあああーーーーーっ!!」

草むらから飛び出したのはイカを握る仁だった。

その時。

ごーーーん。

どこからとも無く聞こえてきたのは除夜の鐘。

仁の動きもピタリと止まる。

そして俺達は煩悩の数だけ鐘の音を聞き。

そして…新しい年が開けたんだ。

ハッピーニューイヤー!!!!!



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