戦時のChatGPTとのやり取りで出てきた、現在の日本人に占める遺伝子の割合の話に、hekisei先生が質問してくださいました。そこで、私の回答をここにコピーして、書きいておきます。まず、私なりの答えを書いた後、先生の一番さ後の質問い答えていなかったので、追記として足しておきました。

その後、ChatGPTに、弥生時代の朝鮮半島から日本へ移住してきた人口はどれくらいと推定されているのか聞いてみました。ChatGPTの答えは、数万人から１００万人以上でした。正直、移住者の数の推定が１００万人を超えるものがあるとは驚きました。

”The number of people who migrated to Japan during the Yayoi period is estimated to be between several tens of thousands and over 1 million over several centuries. These migrants significantly shaped the genetic and cultural landscape of Japan, with their influence becoming dominant in regions where Yayoi culture spread.”

Googleで翻訳。

「弥生時代に日本に移住した人の数は、数世紀にわたって数万人から100万人以上と推定されています。これらの移住者は日本の遺伝的および文化的景観を大きく形成し、弥生文化が広まった地域ではその影響が支配的になりました。」

ちなみに、縄文人の人口は最高で３０万人ほどだったらしい。

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hekisei先生の質問は、以下の通りです。

さて、質問ですが……

　縄文人、韓民族？、漢民族の順に日本にやってきたといっても、日本が大陸と陸続きだったのは遥か昔ではないかと思います。

　海を渡ってやってくる人数はさほど多くないと思うのですが、何故、後になるほど遺伝子に蓄積されているのでしょうか？

　ひょっとして、韓民族？や漢民族は日本列島に来てから増えたのでしょうか。

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以下が私の回答です。

追記：朝鮮民族と漢民族は移住してきてから増えました。現在、日本の人口は1億２０００万人を超えており、その中ので割合ですから、かなり増えました。縄文遺伝子も移住者と混ざることで、弥生以前の約２０−３０万人から確実に増えています（たとえ、縄文人の遺伝子が１割だとしても、１２００万人相当になりますよね？）。

この人口の差については、一番大きな理由は、縄文人はハンター・ギャザラー、狩猟・採集民族でしたが、その後に移住して来た弥生人や古墳時代の漢民族は、農耕民族でした。基本的に、同一面積で、農耕で支えられる人口は、狩猟・採集の10倍以上です。縄文人の祖先達は、日本列島が大陸と陸続きだった氷河期に、野生動物を追って日本へやって来たと言われていると思います。日本が列島に戻るのは、氷河期が終わったのは約1万年前ですが、弥生人がやって来始めた頃の縄文人の人口密度はかなり低かったはずです。

弥生人が日本へやって来た理由は朝鮮半島で農耕(稲作)に適した土地が不足していたからかも知れません。農耕民族という者は、新たに開墾できる土地を探し続ける民族なのかも知れません。理由はともあれ、弥生人は縄文人の祖先の様な野生動物を追って歩いて来たのではなく、船団を組んで、比較的大きなグループ(大群)でやって来たのでしょう。農耕民族は、小さなグループで生活していた狩猟・採集民族と違い集団で暮らしていましたし、実は、集落を守る能力(軍事力)も備えていはずです。弥生人は鉄器を持ち込んだとも言われていますが、鉄の武器の方が石器で戦う縄文人(青銅器はあった様ですが、武器に使うほど普及はしていなかったはずです)は劣勢だったと思います。そして、一度土着すると、上記の様に出産率が1桁近く違うため、人口は逆転してしまったにだと推測されます。この人口の逆転にどれだけの時間がかかったのかは、存じておりません。

実際の朝鮮半島からの移民については、九州北部では、弥生時代の初めに、戦争が勃発していた証拠(戦闘で傷ついた遺体)が多く発掘されていると、20年くらい前に読んだ事があります。その後の弥生人(又は農耕)の九州北部以外の地域への広まりは、衝突した証拠はないとも読みました。一度九州北部を制圧されたら、もう抵抗がで言うない程の人口の差と技術力の差が出てしまったのではないでしょうか？

もう一つ、多くの移住者がやって来ると、伝染病も大きなファクターになると思います。米国大陸で、白人が持って来た病原体で亡くなった原住民の数は、戦闘や、縄張りを失われたりして餓死した人口を上回ると言う考古学者も多くいます。

弥生人が古墳時代の移民者に人口で圧倒された理由はよく分かりませんが、ヨーロッパでは、トルコからやって来た農耕民族が、まず狩猟・採集民族であった先住民達を圧倒し、その後、コーカサスからやって来た農耕に加え牧畜民族であったヤムナヤ人に取って変わられてしまったと言われています。ヤムナヤは、鉄器を持ち、戦闘的だったと推測されています。古墳時代の移民者がなぜ人口を増やしたのかはこれから解明されていくと思います。

もう一つ、考古学に於いて、人類の航海する能力は過小評価され気味だと言われ始めていると思います。