第79話 息子が襲われたー続編。
息子がローラブレードで通学中、目立ちすぎたのか、防寒に襲われた話の続きです。実は、父(=私)は、見た目だけではなく言葉遣いもヤ●ザだったという落ちもあったのですが、この話を気軽に大学の事務でしてしまったら、大変なことになってしまいました。
息子が近所に住む男に襲われたので、出勤が遅れたと、その日の午後、事務室のおなちゃんに話をした。そこで、その男が、経済学部の学生だったと告げると、このおばちゃんが、もっと詳しく聞いてきた。おばちゃんは、息子を心配してくれたのかと思って、もう少し突っ込んだ説明をして、事務室を後にした。すると、翌日、ジムのおばちゃんから呼び出された。経済学部の学部長と担当教官が、叙情を上指した後に、報告と、謝るために挨拶に来たいと告げられた。そんな挨拶とか謝ってもらうなど全く思っていなかったので、えらい迷惑だと思った。断ろうとしたが、もう、決まっているので、時間を決めてくれとのことだっった。
私の話を神妙に聞いていたおばちゃんは、私が出て行ったすぐ後に、経済学部の事務方に電話して、「おたくの学生が、うちの先生の息子さんに危害を加えたらしい、、、」と電話してしまったらしい。そこで、こう言う時は、教官がちゃんと落とし舞をつけるのが大学の掟だとか言った様だった。ついでに、「おたくの学部は、学生にどんな指導をしているのか?」とマウントを取ったのだそうだ。この事務方同士のライバル意識(rivalry、争い、競争、または対恋意識とかに訳されている)を知らなかった私がこの他学部への攻撃材料を提供してしまったのだ。(経済学部の事務方は、逆の立場になったら、やり返してやると、心に誓っただろう。もしかしたら、うちの事務のおばちゃんも、過去に似た様な経験で苦い思いしたことがあったのでm仕返ししたのだろうか?)
経済学部の先生方達とは、翌週に会う予定になり、その日に経済学部長と担当の教授がやってきた。謝罪された後、一応、この生徒の事情を説明してもらい、その学生は、治療のために留年することになったと言われた。私は、彼が回復して、卒業し、就職できることを望んでいる、全く見返りや謝罪もされるとも思ってもいなかったことを伝えた。事務室のおばちゃんにペラペラ喋ってしまったことを詫びた。そこで、向こうも、事務方からかなりうるさく言われたと聞いた。まあ、官僚主義の無駄な面が出てしまったおかげだとお互いに合意した。しかし、彼の親からは、留年したい意図の連絡しか入っておらず、警察を呼ばれる様な事件を起こしていたと知らされていなかったので、知れてよかったとは言われた。しばらくして、この若者がジョギングしているところを一度だけ見かけたが、私たちが日本を離れるまで、全く関わりを持つことはなかった。回復して就職し、両親を安心させていて欲しい。
赴任した時の書類の多さ、試験監督時の服装にいちゃもんつけられた時についで、結局は、官僚間の争いを又少し味わい、大組織の愚かさが身に染みた経験だった。そんな無駄な時間があったら、書類軽減に努力して欲しい。いや、書類など無くしてくれと思っていたが、書類やオフラインでの会議とかが減った米国でもオンライン研修でやられている私がいる。
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