第62話 おもちゃがうるさい!

もう40年ほど前、息子が幼い頃、日本の両親から、息子へのクリスマスプレゼントが届いた。開けて見ると、救急車とロボット。どちらも、金属製(ブリキ)で物凄くうるさかった。こたつの上のテーブルで作動させても落ちない仕組みになっていた。息子は大喜びで、一晩中遊んでいたが、風邪気味だった妻は、騒音で寝られなかった。今でも、母が、えらい迷惑なおもちゃを送って来たと覚えている。なんで、普段は、騒音にうるさい日本なのに、子供のおもちゃはそんなにうるさいのかと聞かれても、答えは出なかった。


そもそも、これらのおもちゃは、自分の子供に玩具を買った事は一度もないと自慢(?)していた私の母から送られて来たものだった。やがて、我々が息子を連れて初めて日本を訪れた際にはあの厳しかった母が、毎回の様に、買い物に行くと、息子のおもちゃを買って来た。息子もそれを知って、母が買い物に行くと察すると、ちゃっかりと付いて行き始めた。その上、父も、息子が花火が大好きだと知ってから、毎晩、花火を買ってきた。実は、米国では花火は違法のところが多く、息子に取っては、子供が花火で遊べるのは初めての体験だったので、そんなにはまってしまった。


そして、40年経って、息子達夫婦に生まれた孫の為に、私は、おもちゃをAmazonで購入して送り付けた。何も気にせず、選んだオモチャだったが、息子の妻から、うるさいのばかり選んで送ったと避難されてしまった。一軒家で育ったわたしは。騒音なんて気にした事はなかった。今住んでいる所でも、犬の鳴き声とか、それほど苦情は出ない。(フランス人留学生が、リスに吠えまくっているうちの犬(次男と呼んでいた)をみて、フランスの市内では、犬の声帯を取り除く手術を強要されると言っていたのを聞いて、妻が怒ってしまった事があった。)よほど酷い音でないと、条例には触れない。都会育ちの息子嫁は、音に敏感らしい。


孫に関しては、息子の嫁と、頻繁に戦うことになるかも知れない。負けないぞ!孫を悪ガキに育てる為に!😂

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