第44話 日本は安全。神話ではなかった。

最近、近況に米国の治安に関するニュースを何度か取り上げた。この中に出てくるのがCrime Rate犯罪率とでも訳すのだろうか?これの定義は、100,000あたり、一年間に、Violent Crimeに遭遇する確率らしい。最近、多数射殺事件が起こったメイン州は、米国では、このCrime Rateが一番低い州なので、住民はショックを受けているというのはニュースになっている。2022年のメイン州は103.3 で、全米平均は380.7だった。

https://www.newscentermaine.com/article/news/crime/hate-crimes-in-maine-are-growing/97-dca75ca1-01b7-485d-ab50-72a62172b4a8


先週、近況に書いた米国で一番安全な都市が12くらいの値だった。そして、これも書いたが、日本は全国平均が0.23。日本は、米国よりも約1655倍安全ということになる。一番安全なメイン州と比べても、約450倍だ。

https://www.macrotrends.net/countries/JPN/japan/crime-rate-statistics#:~:text=Japan%20crime%20rate%20%26%20statistics%20for,a%209.48%25%20increase%20from%202017.


妻は、9.11同時多発テロの後、無性に米国へ帰りたいと言い出し、ついに私は妻を連れて米国へ戻ってきた。今いる街は、小さな街であるのに殺人事件が多い。白人の殺される確率はそんなに高くはない。しかし、こんな危ない街に連れてこられたと、妻は文句を言っている。私の年齢で再就職、そして、病気がちの妻を持つ私には好条件の就職先はそんなにはなかった。サンディエゴとかの可能性もあったが、家が高すぎて、アパート暮らしはできないと言って妻は却下した。私が一番納得できないのは、世界一安全な国に住んでいたのに、世界レベルで不安全な国へ帰りたいと言い張っていた人間に文句を言われたくないのだ。ちなみに、今住んでいる街のCrime Rateは708らしい。日本の3000倍。もう、宇宙物理的な数字でしかない。


まあ、危ないと言っても、米国に住んで合計すると、35年以上だが、強盗とか傷害事件等に出くわしたことは一度もない。家に泥棒が入ったこともないし、車を荒らされたこともない。カリフォルニアで住んでいた大規模な団地アパートで、息子の友人の母親が殺害されたことがあったのが、この手の犯罪に一番近かったと思う。あの時は、息子と妻には大ショックだった。


私の実家のまわりでは、この50年ほど、殺人事件は起こっていない。隣町で、50年以上前に、毎晩酔っ払って、喧嘩になっていた魚屋をの兄弟の弟が兄に毎晩、罵られたり殴られていたが、ついに耐えきれず、包丁で刺して兄を殺してしまった事件があった。この兄弟、我が家にも軽トラで盛んを売りにきていた。刑務所から出てきた弟は、近所の人からは同情されていたため、義姉がついでいた魚屋で働き始めたが、商売は繁盛していた。我が家も、時々、ここで魚を買っていた。

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