第34話 ジャパニーズ レッドネック

米国にはレッドネック(Redneck)と言う定義がある。首が赤いという直訳だが、屋外で仕事をする白人達は、日焼けをして、首が赤くなるのでそう言われる。田舎者で、教養が薄いブルーカラーの労働者階級を意味しているが、今では、職業よりも田舎者というレッテルに近い。もちろん、やや人を侮辱する言葉だが、今では、開き直った田舎の白人達が自分達を表す言葉として’使われている。多くは、人種差別的思想を持っていると言っても良いと思う。私の妻の家族は、ほぼ全員、まさにこのレッドネックである。米国南部には、レッドネックが多い。


その典型的なレッドネック、ピックアップトラックに乗っていて、銃が大好き。釣りかハンティングも好きで、野外の遊びを好む。音楽はカントリーミュージックばかり聞く。宗教は、キリスト教福音派。政治的には共和党を支持する保守派が主流だ。レッドネックは圧倒的にトランプ支持者が多い。昔、オバマ大統領が、彼らはあ銃と聖書を信じていると言っていた。多くは、社会的な地位を失いっていることに怒りと迷いを感じているように私には見える。そして、白人労働者階級は、米国社会では、他の人種・職種と比べて、平均収入が減りつつある階級でもある。


私の妻は、1/4くらいしかそレッドネックに当てはまらないと思う。田舎が好きと言いながら、私の育った日本の故郷は、彼女には田舎すぎた。遊びに行くにはいいところだが、1年中住めないだろうと。でも、日本の田舎は今では割とすぐにちょっとした都会へ行けるので、それほど困りはしないと言っていた。しかし、ピザとかの宅配、今ではウーバー(?)の配達がないところはダメだそうだ。これは、私が彼女の晩飯を作らない時に、出前が頼めるところでないと住めないと言っているのと同じだと思う。実は、米国北部のサバーブ(衛星都市)に住んでいる白人の奥さん連中に属すると言ったほうが一番適していると思う。政治的にも、彼女は反トランプで、民主党を支持する。宗教も生まれ育った複音派のバプテストは保守すぎると、別の宗派に変えてしまった。


そして、私の生い立ちは、まさにこのレッドネックの条件をほぼ満足する。フェイスブックに、レッドネックの条件といクイズがあり、何問イエスと答えるかで、れどおネック度を測るページが彼女の従兄弟達の間でシェアされたことがあったが、その中ので、私は9割以上のイエス解答で、一位だった。私の日本の田舎育ちのおかげだし、私が移住してからも、実はレッドネックが好むようなことを多く経験して来た。日米で、田舎の体験には似たようなものがある。平均した白人のレドネックよりもレッドネックらしい男なのである。以前紹介したた、白人のように振る舞うアジア人をバナナと呼ぶスラングがあるが、私は、ルビーレッドと言われるグレープフルーツのように、外皮は黄色だが、中身は赤いアジア版レッドネックと言えると、妻と彼女の従兄弟達とジョークになっている。妻よりもかなりレッドネックであることは間違いない。もちろん、公な場で言い得ないようなジョークだが。最近、うちのトラックに、リフトキットと言って車高を上げるキットをサスペンションに組み込みたいと妻に言ったら、レッドネックに見えるので絶対にやらせないと言われた。そのうち、泥沼を走りたいと言い出すのではないかと心配している。こんな感じで。

https://www.youtube.com/shorts/kUhQ9-Uqb5g?feature=share


日本では、このリフトキットを軽トラに入れるのが流行っているのかもしれない。

https://autoc-one.jp/custom/5015178/

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