第23話 男色と春画

(これはなんだろう?)

規則正しく置かれた本たちの中に

男のみが描かれている表紙の本があった

僕は、興味本位でページをめくったが

すぐに、後悔するものが目に入ってきた

男同士の春画だ

たくましい男達の艶かしい姿は、僕には見るに堪えないものだった


男色は江戸時代以前に遡るらしく

かの有名な戦国武将も、美少年に恋をしたと言われている


真偽のほどはともかく

同性同士で恋をするなど

僕には、全くもって考えられない話だ


まぁ女性的な顔立ちで、体も女性のように華奢なら

恋くらいは出来るかもしれないが

そんな男はまずいないだろう……

その時、僕はふと大切なことを思い出した


「そうだ、レオがいるじゃないか」

僕は、心の声をおもわず呟いてしまった

漠然とした計画は

これで全ての点と点が線で繋がった

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

僕の一番美しくて一番残酷な愛 彩場リョウタ @iloca

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ