物語の舞台は未来の日本。大戦後、地上は原因不明の奇病、異常に進化した生物に支配され、人々は地下に都市を創り暮らしていた。
男が一人、地上で暮らし、孤独を癒すために創り出された少女「エンプセル」。
その少女「エンプセル」を中心に、愛と憎しみが交錯する物語が展開する。
登場人物は個性的で、皆、何かに異常な執着心を持っている。人々の欲望や狂気が描かれ、緻密な表現力で描かれた近未来の世界は、リアルであり、読者をその世界へと引き込みます。
少女「エンプセル」の抱く感情や、彼女へ抱く感情を「愛」と呼ぶに相応しいのか、考えさせられる作品です。
人の抱く欲望、狂気がリアルに描かれた、近未来SFのダークファンタジー。