特別な何か
言の葉綾
特別な何か
みんな等しく同じセカイに生まれるはずなのに
どうしてだろう凄く不思議なこと
ひとりひとり違う
当たり前の生活を誰もが送っていくはずなのに
どうしてだろう凄く不思議なこと
型にハマれない人がいる
外に出て風を浴びてみた
みんなの笑い声を乗せた風だった
僕はここには
当てはまらない人間なんだと
何でだろう
強く感じてしまった
型にハマれないのは
僕が悪い人間だから
みんなの笑い声に
酷く嫌悪感を感じてしまうのは
僕がひねくれた人間だから
だから僕は今日もこの気持ちを
キーボードを叩いて
表すんだ
みんな等しく同じセカイに生まれるはずなのに
どうしてだろう凄く不思議なこと
みんな個性がある
みんな学校に行って友達と青春するはずなのに
どうしてだろう凄く不思議なこと
涙ばかりの孤独で過ごす人がいる
外に出て太陽の光を浴びてみた
みんなの青春を象徴する太陽だった
僕はここには
いてはいけない人間なんだと
何でだろう
強く思ってしまった
涙ばかりの孤独で過ごすのは
僕がイタイ人間だから
みんなの青春に
強く嫉妬を覚えてしまうのは
僕が欲ばかり吐いているから
だから僕は今日もこの気持ちを
キーボードを叩いて
表すんだ
キーボードを叩いて表した言葉たち
ただひたすらに涙を流し続けた
僕にとっての普通は
みんなにとっての普通じゃない
普通じゃないのは悪いことだと
そう思っていたけれど
もしかして僕は
他に類を見ない
稀な存在なのか
誰にもまねできないような何かを
持っているのか
誰も持たない何かで生きるのは
僕が特別な人間だから
みんなと同じことができないのは
僕が一般という型にハマれないから
だから僕は今日もこの気持ちを
キーボードを叩いて
表すんだ
普通の毎日を送れない
それは悪いことなんかじゃない
僕が特別なものの持ち主だから
そうだって
ようやく気付けた
特別な何か 言の葉綾 @Kotonoha_Aya
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