【おまけ3】そしてラノベの書き手はラノベをたぶん買ってない

普通「書き手」って本をたくさん購入するはずなんだ。商業作家ほどね。商業作家というのはその気になれば書庫とか私設図書館を作れるほどには本を買う。じゃないと物書きなんて出来ないよ。じゃあなんでラノベの売上は激減したのだろう。


これほどまでに出版点数が増え、応募作品点数はさらに激増したのに(※つまりアマチュア作家は星の数ほど激増した)。


私は気が付いた。ラノベの書き手、実はラノベを買って読んでないんじゃね?


つまり

無料のWEB上のラノベを読む→それを参考にする→自分が書いた作品をWEB上の無料のラノベサイトに載せる→無料で書き手が読み手側に回って似たような作品を評価する→本当の読み手(買い手)は全く別の層だからラノベは売れない


というこの「無料」の悪循環。これ、経済が回ってない証拠。つまりデフレスパイラルどころか「無料経済スパイラル」という資本主義社会にとって究極の悪が起こってるんだね。


つまり残念なことに我々書き手は「消費者」にすらもなってないわけだよ。


先ほど悲しいニュースが入って来て北海道稚内市で書店が2023年6月末で閉店(教科書販売のみは継続するとのこと)となり市のレベルでいよいよ書店がゼロになる地域が急増し、しかも北海道北部自体が「書店難民」地域になります。こうやって地方から書籍文化って駄目になって行ってるのね。


一番ショッキングなことを教えよう。なんと茨城県つくばみらい市は古本屋はあれど新刊を売る書店が無い「無書店地域」なのだ(2023年6月現在)。よって研究都市にも関わらずつくばみらい市民が新刊本を買うには牛久市やつくば市や守谷市に車や電車で遠征する羽目になる。これは決して地方の話ではない。東京都心40km圏や50km圏の話である。こうして気が付いた時には「手遅れ」になっているのだ。貴方は首都圏に住んでるから稚内市の出来事が他人事のように感じてませんか。しかしこれが現実です。「無書店地域」でなくとも書店が各自治体に1店だけしかないという「限界書店地域」も日本全国に多数ございます。こういった書店の主要売上は学校図書館に納品する児童書と教科書と参考書と問題集という「大人がほとんど使わない」書店というのが現実です。「学校」に生かされている書店と言ってよい。なぜ生かされているのかと言えば義務教育である以上教科書は無償で配布しないといけないからだ。でもそれは書店と言えるのであろうか。激しく疑問だ。実質的には「書店」ではなく「配本所」ではないのか? だから真の意味での「無書店地域」は一都六県と言えども腐るほどあると思ってください。


書店の廃業ラッシュどころか社名はあえて出さないが準大手の取次ですら倒産した会社あるからね。そのくらい出版業界って厳しいと思ってください。


この状態が続くとそのうちラノベ書き手のモチベすらも失って誰もラノベを書かなくなるよ?



ラノベというジャンルを書く人が居なくなる。このままでは。

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