第31話 『最終回』


 ふみたい5世は、見た。


 流星5号の、万能レーダー装置である。


 『核弾頭ミサイル。XXXX確認。いまなら撃墜可能。迎撃弾頭準備完了。発射します。』


 と、表示された。


 『あらまあ。』


 と、ふみたい5世が言っている間に、流星5号のバックヤードから、小型ミサイルが自動発射された。


 流星5号が、いったいなにものなのかは、実はふみたい5世も知らなかったのだ。


 


 『見ぬは極楽


      知らぬは仏。



      知らぬ仏より


         馴染みの鬼。』



 まったく、予期していなかった場所から、ミサイルが飛んだのには、流石の荒川放水も仰天した。


 『あれは、なにか?』


 『さあ、しりません。おとうさま。』


 赤血小次郎も、和戸尊も、ビッグマムーシも、アリゲーターぱんくまらも、ただ、見上げるばかりだった。




 『しらぬが ほとけは


       いまや、世界の合言葉。』



 赤血小次郎は、そう、言った。




 養老渓谷の老人は、すぐに、それらのことをすべて知ったのである。



 『われがつくりし


     あしきものを


      われがつくりし


        いとしきものが


          うちおとす


       また、たのしからずや。』




 ふたつのミサイルは、互いに引合い、ぶつかり合い、果てたのである。



 

          おわり



  

 



 

 


 

 

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『だじゃれ句(苦)集』~アリゲーぱんくまら~ やましん(テンパー) @yamashin-2

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