第7話『三幕構成の簡単なお話の時間・後編』
これはいつか自分がより強く三幕構成について勉強しようとした時の名残だよ。
一応書いておくね、なにかのやくに、たつかもしれないから。
セーブザキャット(本の名前です)で更に細かく砕かれた三幕構成
括弧の中は映画を110に分けた時に此処に書かれているとされていた部分。
1,オープニングイメージ(1)※
ジャンル、雰囲気の説明、ファイナルイメージと対になる主人公(精神的未成熟)の登場
2、テーマの提示(5)
登場人物の誰かの口から話のテーマ(問題提議)が語られる。
「金こそ全てだ(最後は金より大事なものに気付くけど)」とか
「愛などいらない(最後は愛が必要だということに気付くけど)」とか
3、セットアップ(1~10)
映画の場合はこの段階で全ての登場人物を紹介するのがベターだとされている。
登場人物の特徴や、目的を明確にする。伏線を張るのも良い。後に起こる問題を匂わせておくのもこのパート
最初の10ページで人は良し悪しを決めるので、このパートがとても重要
4、きっかけ(12)
説明は終わった、そうして何かが起こる。
少女と出会うだとか、ここらへんは前後しがちだ。
5、悩みのとき(12~15)
「こんなこと出来るわけがない!」
きっかけや目的などに対して、主人公が少し考える時間
何かしらの疑問を抱く。
6、プロットポイント1(25)
何かの事件が起こる。
それによって主人公は今までいた世界とは全く違う世界に放り込まれる。
7、サブプロット(サブキャラのストーリー)(30)
本筋とは少し違う話、息抜き、PP1での事件の衝撃の緩和剤、ラブストーリーが挟まれがち。
たとえば『まどマギ』で言う所のマミさん死亡後のさやかエピなどがこれに当たる。
一旦PP1から動く新しい世界への衝撃を緩和しつつ、更に本筋の話に勢いをつけるブースターロケット的存在
8、お楽しみ(30~55)
観客が求めている『お約束』を詰め込むシーン。
イチャイチャだったり、俺ツエーだったり、CMに使われるシーンは大体ここ。
9、ミッドポイント(55)
本筋に戻り、主人公は絶好調(または絶不調、その場合はその後の展開が逆)になる。
けれどそれらは見せかけの好調なので、この後翻ることになる。
10、迫りくる悪い奴ら(55~80)
絶好調の主人公に大きな問題が訪れる。
11、見せかけの敗北
絶望、死の気配が漂う。
実際に死ぬ必要は無いが、誰かが死んだり、何かを失ったりする。
12、心の暗闇(75~85)
どうしてこうなってしまったのだろう。
主人公は深く考え、そうして悟る。
13、プロットポイント2(85)
解決策が見つかる。サブプロットで起きたことがメインプロットに繋がったりする。
恋人にヒントをもらうとか、方法は色々
14、フィナーレ(85~110)
全てのまとめ、悪い敵を倒し、教訓を得て、主人公は最初の自分とは違う何かを得た新しいより良い自分に変化している。
15、ファイナルイメージ(110)
オープニングイメージと対になっている。オープニングにいた主人公とは違った人間がそこにはいる。
最後に、これは単なるお話だけれど、僕の尊敬しているシドおじさん(シド・フィールドの脚本術の作者)曰く。
時にはパートナーが書いたものを批評しなければいけない場合もある。
パートナーが書いたものがよくないので、もう一度、最初からやり直したほうがよいかもしれないと伝えなければならなくなっても、パートナーを敬い、サポートすることを忘れてはいけない。その批判は何も恨みがあるからの攻撃ではなく、書いているものがよくないということを意味しているだけだ。
どうすればいいだろうか。まずは、何を言うのかを決める。
そして、自分自身にまず言ってみる。パートナーにそれを言われたとしたら、どの様に感じるかを考えてみる。
結婚と同じく、共同作業のルールはコミュニケーションと相手を敬う気持ちである。
つまりは、体験学習なのだ。
そんな事を胸に秘めて、3年で千本くらい映画を見てみたら、何か見えたような気もするし、見えないような気もする。そんな三幕構成の話。
きっと分かりやすくて素敵な創作論は沢山あるはずだから、サラッとした紹介にさせて貰ったよ。面白くなかったら、ごめんね。
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