第5話『初心者だという自覚のある君へ、より良い"文章"を書く為の簡単なポイント』
エッセイっぽく読みやすくはしているものの、創作論これくらいは書いておこうと思った。多分擦り切れて無くなる程言われ続けている事なんだけれど、文章作法と言えばいいのだろうか、いいんだろうな。
ただ、少なくとも200件レビューを書いた内の40%くらいが出来ていなかった事だから、もし知らない君が読んでくれて少しでも良い文章を書けたなら、と思って書いておくよ。
だから今回は、ごく普通の、分かる人には鼻で笑われちゃうような、簡単な創作論。でも知らない君を笑おうだなんて少しも思わない。誰だって始めは何も書けない。当たり前のこと。これで少しでもきっと強みがある貴方の物語に入り込んでくれる人がいたなら、それ以上嬉しい事はない。
とはいえ最早ネット小説というのはそれらが出回る前にポピュラーだった紙の小説とは違って、文章を読ませるという行為こそ同じだとしても色々と違うものになっていると思うんだ。
だから実際のところ、間違っていてもいいと思うんだよ。間違っていても面白ければ賞も取れる時代だから、間違っていても否定はしないよ、それでも良いところは絶対あるんだからね。
だけれど、より良い高みに昇りたかったり、文体で即ブラウザバックされる(往々にしてある事です)のが嫌だったりするなら、覚えりゃいいだけだから、ちょっと読んでいってほしい。
ハッキリ言って、突き詰めなければ、ネット小説は小手先で何とかなる。
ちょーっと覚えるだけでいい、それだけでブラウザバック率は本当に変わる。
いわゆる一話切り、内容がどうこうよりも、文体が『なっていない』と思うだけで内容すら読まないで去る読者は山のようにいる。
せっかく考えた物語が、それで読まれないのは悲しいでしょ? 僕は悲しいよ。沢山レビューを書いたからこそ分かる。
読まれない作品の理由の一つでもあると思う。僕は読むけれど、読まない人がいるのは残念ながら、間違いの無い事実。せっかく一頁目を開いてくれたのに、その読者を文体で逃すなんて、あんまりにも勿体無い。
だからこの創作論が始まってやっと、少し、ありきたりだけれど役に立つかも知れない話。だけれど僕もアマチュアで、文章を書くのは下手っぴだから、間違っていたらコメントで教えてね。なんなら加筆するから!
『点! 丸!』
句点(。の事な!)と読点(、の事な!)は程度に使おう。
でもさ、こんな、風に、使っちゃう、と、やりすぎ、だからね。。。
「マスター! 流石にこんなに句読点があっちゃ味がぐちゃぐちゃだよ!」
「でもさ、こんな風に使っちゃうとやりすぎだからね。」
「文章の最後に。はいらねえ!」
これについては諸説ある。学校では 「。」 で習うだろうし、昔の文豪達もよく使っている。だけれど昨今のネット小説では会話文の最後には「。」を使わないというのが基本的だと思うぜ。純文学を書く人はあえて使う人もいる。それは格好良いけれど!
とにかく、句読点は打ちすぎず、だけれどある程度はちゃんと使ってみよう。
『段落の字下げ』
文章が始まる時に一字下げる、ちなみになろうの機能でもカクヨムの機能でもある。これをやっているかやっていないかでだいぶ読者の第一印象が変わる気がするんだ。だけれど、台詞の時は下げなくてもいい。
それと、意外と勘違いしがちなのが『全行字下げ』という見やすいけれどちょっとだけ頭をひねる人がいるやり方。本来は全行字下げって読みやすくなるだけでね、一つ一つの話題事に句点(。)があっても続けるのがセオリーなんだ。でもそれはあまり気にしなくてもいいのかもしれないね。とにかく字下げしているかを見ている人が多いよ。
一つの話題で一つの話。たとえばこの一個前の(。)が合っても、話は改行されずに進んだりする。そういう所に目を光らせている人も意外といるけれど、僕はこれが苦手だから、結構間違っている所も多いと思う。
それは僕も含めて、各々勉強していこう。考え方によっては全行字下げでも良いし、頑張って勉強するのも良い。でも全行字下げ良い、ただ字下げはした方が良いかもよってお話。
たまに純文学等を書く拘りのある人で、あえて字下げを行わないと言っている人もいた。そういうのは格好良いと思う。でも、拘りが無ければ台詞から始まる文章以外はスペースを開けよう、一気に小説っぽくなるよ。
『びっくり! はてな?』
これも一応は文章作法としては目につく所
「何があったんだ兄弟! その顔真っ青じゃないか!」
いつのまにか随分と酒を飲んでしまっていたらしい、俺の隣で飲んでいた兄弟は俺の肩を揺さぶっている、それによって吐き気は更に強まるが、彼の優しさを以て、それは良しとしよう。
「調子に乗って飲みすぎたな。何か嫌な事でもあったのかもな? というわけで悪いな兄弟。家まで送っていってくれるか?」
例としてはこんな感じ、一個前の話とも合わせて、会話文の冒頭は字下げしない(スペースを入れない)
地の文が始まったら字下げをする。
そうして、感嘆符(!や?)が混じった時はスペースを一個分開けるってのが良く言われている事。だけれど文章の最後にある場合は開ける必要は無い。
・行間!
縦書きとして読んでもらう時だとか、もしも書籍化になったら直さなきゃいけない地獄のような作業。
読みやすいように一行開ける。たまに演出として一個開ける。
「なあ兄弟。そろそろ真面目な話をしようか」
彼は立ち上がり、俺の肩を掴んだままこちらを見て笑っている。
「あぁ、そうだな」
※ここ読みやすくする為の行間※
互いの拳銃が、互いの脳天に向かって突きつけられた。
トリガーを引く音が響き渡る。マスターは何も言わない。
ここ演出!
カチ。
ここも演出!
カチ。
ここも演出!
「創作論ってのはよ。大変だよな兄弟」
だからって争い合う必要なんてないと思った。だからこそ俺は銃弾の入っていない自分の拳銃を、あえて自分の頭に向けてトリガーを引いた。
「まぁ座れよ兄弟。これもまた、演出なんだろ?」
みたいな感じで、色々はあるものの。横書きで読む事を想定するなら行間を開ける人も多いと思う。ただし縦にすると、地獄を見る。各々思ったようにやってみるといいと思う。ちなみに本になった場合は縦書きだ。行間を開けまくっているととても大変になるって事だけ知っている。
『点、点! ダッシュダッシュ!』
三点リーダー(…、・・・ではなく3つで一まとまりになっている物)という物をご存知だろうか。
ダッシュ(―)というものをご存知だろうか。
基本的には二の倍数で使おう。これは本当にそれだけ。
「あぁ、こんな話でもきっと……助かる人がいるかもしれない」
そう言って、兄弟もおそらくは銃弾の入っていない拳銃をホルダーにしまった。
――要は茶番、この創作論を少しでも盛り上げる為の演出だ。
こういう具体例を書く事で、もしかすると分かりやすくなるかもしれないという兄弟の配慮なのだろう。とはいえ少し酒の飲み過ぎで頭がクラクラする俺にとっては驚くような出来事だったが。
みたいな感じで、二個セットが基本的、より深刻にしたければ四個でも良いかもしれない。もっと突き詰めると……、←この読点はいらないという話もあるけれど、そこまで深く読んでいる人は稀かも入れない。
上記の文章であれば。
「あぁ、こんな話でもきっと……、助かる人が」
ではなく
「あぁ、こんな話でもきっと……助かる人が」
と描写する方が正しいという意見もある、もしかしたら正解かもしれない。
そこらへんは調べて欲しい、ちょっと深掘りしすぎている話だ。
ちなみに! 文頭がダッシュだった時に字下げをするべきなのかは本当に分からない! 誰か分かる人がいたら教えてくれ!!
『SSと小説は違うぜ?』
やや昔にSS文化っていうのがあった。最高に面白い文化ではあったが、それらは小説とはちと違う。
あれは基本的に文章の前に名前を書くのだけれど、小説でそういった物を見るのは稀だ。
ジョニー「こんな感じだな?」
けものさん「そうだな兄弟」
こういうのは小説に於いては基本的にはいらないので、排除しよう。
「こんな感じだな?」
ジョニーはそう言って笑って肩を
「そうだな兄弟」
俺も苦笑しながら、飲みすぎた酒を中和するように、水をグッと飲み干す。
みたいな感じにすればいいと思う。
・『ルビ触れ!《るびふれ!》』
これは意外と見落としがちなお話。難読漢字は使いたい。でもルビがないと読めなかったりする。
特に滅茶苦茶ありがちなのは名前にルビが無いパターン!
洋名ならまだ良い。けれど日本語名で言われたら何が何だか分からなくなってしまうから気をつけよう。
たとえばジョニーはジョニーで分かる。
だけれど僕の作品の登場人物から引用しよう。
雪代垂
葛籠抜芥
石鐘響
これらはどれも実際に存在する名字を使っている。
だけれどじゃあルビ無しで読める人がどれだけいるだろう。
ちなみに答えは。
となる。
だが一番問題なのは最後のパターンだ。
『響』という言葉は比較的読みやすい漢字だと思う。
だけれど『ヒビキ』とも読めるし『キョウ』とも読める。けれど僕の作品での彼女は『ヒビク』という名前なのだ。
だからこそ執拗なまでにルビを振った記憶がある。
個人的には一章が終わるまでは全部にルビを振った。二章以降は既出の名前などについてはルビを無くし新出の物だけと注意書きをしてルビを消した。
やり方は色々あるものの、名前については本当にルビを振るのが大事だ。
――ヒロインの何とかちゃんが可愛い。
主人公は意外と読みやすい場合が多い。けれどヒロインの場合はこのタイプが意外と多いイメージがある。
適当に今思いついた名前を上げていってみよう。
刻子(ときこ? こくこ? こっこ?)
朱音(あかね? しゅおん? しゅね?)
紅花(こうか? くればな?)
名字はともかく、名前の読みは発想力次第でいくらでも生まれてくる。
だからこそ、その発想力を印象づける為に、ルビがあると読みやすくなると思う。
こんな感じで、たまにはあーりきたりな創作論でした。
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