13 ひらめきの科学
次の朝、起きて顔を洗っていると突然の電話、編集の佐々岡さんだった。
「ごめんね。こんな朝早くから」
「いえいえ、なにか急用ですか?」
「いえねえ…」
夕べ夜遅くに商店街の安田さんたちと最終打ち合わせをしていた、今度の土曜日にメイン行事の上映会のイベントがあるが、そのイベント紹介のチラシが別のところで作っているという話だったのだが、担当がうっかり忘れていて夕べは大騒ぎ、学校や公共機関、町内会などに広く配られるポスターにもなるチラシだ。
「それで原稿は私が昨日さっと作ったんだけど、東進映画の杉原さんがやっぱ子供も来る上映会だからイラストも欲しいって言いだしてね…」
そうしたらマルヤス食堂の安田さんがそれなら時子さんのイラストがほしいって頑張りだしちゃって…、あまりに急すぎるから、私は断ったんだけれど…。
時子はにっこり笑って答えた。
「マルヤスのおじちゃんの頼みなら断れないね。でもこんな急な仕事はイラスト料が高いですよ。フライドハンバーグを何枚かもらえないか聞いておいてください」
夕方6時に駅前のラーメン屋で打ち合わせがあるというのでそれに顔を出す約束をして電話を切る。イラストのアイデアを考えながら朝ごはんを食べに1階に降りてくると、朝早くに立て続けにまた電話だ、佐々岡さん?時子は電話の相手も確かめずにさっとでた。
「おはようございます、芽森です」
「あ、久しぶり、おれだよ、ユウジだよ」
思いがけない元彼だった。
「メールの返事が来なかったんで朝1で電話入れたんだ。時子さあ、俺ね…」
「ごめんなさい、私も今は働いてて色々忙しくてね。今日も6時に人と会うの。だから今日は無理」
「ええ、誰とどこで会うんだい」
なんだろうやきもちでも焼いているのだろうか?時子は緑ヶ丘の駅前のラーメン店で商店街の人と会うと説明し、そのまま電話を切った。
けんかをしていたわけじゃないし、ただ付き合いになんだか疲れてきて、勤め先が遠くになったというのをきっかけに連絡もとらなくなっていた。それでも去年までは時々無性に会いたくなって連絡を取ろうとしたこともあった。でもなぜだろう、今は…。
その日はイラストを描いたり、本を読んだりして1日が過ぎていった。このあいだの「手を取り合う遺伝子」も面白かったが、もう1冊の「ひらめきの科学」に興味深い部分があり、もう1度読み直してみたくなったのだ。この間羽鳥さんは、ノボルはオクトクリエイターの放出するオクト波動を多量に浴びていたと言っていた。オクト波動とは何なのか?実はあのひらめきの科学の中にオクト波動の記述があったのだった。
ひらめきの科学「4;オクト波動とはなにか」
オクト波動とはひと言で言えば、組織化する力、宇宙の進化を促進する力です。実はみなさんがよく聞いている音楽の中にもかなり含まれています。では簡単に宇宙の進化を追ってみましょう。
まずは虚無の状態です。最初宇宙は空虚で空っぽ、お互いに関わり合わない、支え合うこともない状態です。ところがビッグバンでエネルギーが大爆発とともに宇宙に広がり、やがて光が、さまざまな物質が、重力が、熱が出現します。
そしてこれにより、ブラックマターや星、銀河や太陽系、惑星などが生まれます。さらに惑星では山が生まれ、海が生まれ、季節や気象も変化を始めます。
ところが物質はそのままでは劣化し、大地は風化し、崩壊していきます。でも次の段階として、惑星の海中に遺伝子を持つ生物が現れます。彼らはただ劣化崩壊していくだけの存在ではありませんでした。1つの反応が始まってピークを迎えそれが終わるまでの時間の流れは、そのままでは1周して元の状態に戻り、終わります。それは持続しない1つの円です。でもその1つの円を連続して作るようになると同じ円を描きながら繰り返す、つまり螺旋になります。
自分と同じコピーを作ることができ、分裂して増えていくこともできたのです。ただ初期の生物は同じものが分裂し増えていくだけですから、なかなか新しい進化は起こりにくいのです。そこでいくつかの生物が共存しながら結びつき新しい生物になることもありました、たとえば生物の細胞の中にあるミトコンドリアや免疫細胞などがこれに当たります。
さらに進化を促進するために生まれたのが、オス、メス、男と女などの性です。らせん運動をオスとメスに分かつわけですから、こんどはらせんから二重らせんになります。1世代ごとに少しずつ遺伝子が違うオスとメスとで新しい遺伝子の組み合わせを作ります。強い個体や環境に適応した個体が出会い、すぐれたパートナーを選択し、新しい組み合わせの遺伝子を残していけば、進化した個体が生まれやすくなります。
さらに1度役に立った遺伝子は保存され蓄積され、必要な時にまた発現します。
さらに同じころ「老化」「死」も生まれました。これによって、世代交代が自然に行われるのです。生物は海に生まれ、植物、動物が生まれ、大気を酸素で見たし、地上を緑の大地に変え、環境さえも変え続けました。さらに生物同士の適応、共存、組織化によって生態系と言うさらに高度なシステムも生まれました。適応によって自分の姿や能力を変え、さらに自分と違う生物とつながって共存し、
色々な生物集団がともに支え合うことにより組織化される。適応、共存、組織化そこに豊かさや多様性が自然に生まれてくる。それが宇宙の進化なのです。
そして生物同士が適応し、手を取り合い、神秘的ともいえる大自然のシステムを作るとき、それを促進するのがファルミリア人が発見したオクト波動なのです
1つの円を螺旋に引っ張り上げた力は何なのかを研究する途中でその力は発見され、二重らせんに分かつ力、新しい組み合わせを作る力の中で存在が証明されていきました。それは音楽や自然の中に満ちており、色々なものを結び付けます。波動として存在し、物体や生命体、知的生物の心を動かします。
例えばウナギは遥かマリアナ海溝で卵を産みますが、長い月日を経てプレートテクトニクスによって、日本は年に数センチずつ北上し、今では産卵した場所から2000kmも離れてしまいました。
でもウナギの幼生はどのように記憶をたどるのかちゃんと日本に帰ってきます、日本に帰ってきたウナギはまた成長すると2000km離れたマリアナ海溝に戻り、産卵するのです。この時、信じがたいのは卵の状態です。マリアナ海溝で生まれたウナギの幼生には、日本での記憶はないのです。何をたよりに2000kmを移動してくるのでしょうか?
また、サムライアリの女王は、結婚飛行から降り立つと、たった1匹でクロヤマアリノ巣を見つけ、潜入し、自分と異なる種の巣を乗っ取ります。
集団営巣地で生まれたペンギンのヒナは、数百羽、数千羽の中から親の鳴き声を聞き分け、餌をもらいます。教えられたわけでもないのに、なぜ最初からそんな複雑な行動ができるのでしょうか。
世界中の生物学者たちが色々な仮説を立てていますが、ファルメリアでは次のように考えられています。
それは「惑星の意識、記憶」です。惑星が誕生してから、現在までのあらゆる歴史や生物や人類の活動が惑星の意識を作り、関係しあっているのです。もちろん惑星に脳細胞やコンピュータが付いているのではなく、計り知れない巨大な見えない領域にそれは確かにあると考えられています。
オクト波動は惑星の意識や記憶に接続するアクセスキーであり、私たちは、音楽、旋律やリズムを使って、その中にあるオクト波動で、その惑星の意識や記憶にアクセスすることができるのです。
さらに生物の世界には、我々の想像を超えた美しいものや現象があり、いくつもの生物が関わる組織化もあります。金属の光沢をもったカワセミの羽毛、ゴクラクチョウの仲間の美しい求愛ダンスや飾り付けた巣などは芸術品であり、また、色とりどりのサンゴ礁や、そこに群れる宝石のような熱帯魚、本当に美しいのですが、サンゴ自体がポリプと呼ばれる腔腸動物の群生対であり、その細胞内に褐中藻を共生させる複合生物でもあるのです。それらの美しさや神秘的な組み合わせのデザインにも惑星の意識や記憶は深くかかわり、そこにオクト波動が利用されたとき、今まではあり得なかった美しいデザインが生まれたり、いくつもの生物群のシステムが組み合わさり、新しい生態系のシステムが生まれたりするのです。オクト波動、それは8方向に足を延ばすオクトパスから命名されました。
四方八方に手足を伸ばし、色々な個性と手を取り合い、生かし、つなぎあい、助け支え合い、組織化を進める力です。1つの円が螺旋になり、二重らせんになり、新しい組み合わせをデザインし、作る、そのすべてにかかわっているのです。そしてたくさんの生物を結び付け、小さなユニットや、より大きなシステムを作り、あるいは2重3重に組み合わせ、全体としてたくさんの異なった生命体の共存を促す。それがオクト波動なのです。オクトが高いと豊かさが上がっていくのです。
多様性が高ければオクトも高くなりやすく、安定していきます。そして瞑想時この波動を浴びると、呼吸のリズムで地球の意識や記憶とアクセスでき、今まで考えもしなかったものと物とが結びつき、新しい発想がひらめくのです。
ファルミリア人はオクト波動のメカニズムを分析し、いつでもその波動を発生させることができるようになりました。大切なのは多様な波動との共振です。惑星の固有のリズムでチューニングし、同じ空間にいる別々の種類の存在と調和させてハーモニーを作ることが大切なのです。この波動は生物に安らぎと活力を与え、集中力を極限まで高め、ひらめきを与えるのです。自然界の至る所にあり、作曲家の作る有名な曲の中に高密度で発見されることもあります。環境と調和する形の波動が高密度で発生するとき、色々な要素が結びつきはじめ、あらゆるレベルで進化が促進されると考えられます。
「えっ、どういうこと?」
ここまで読んで時子は気が付いた。ファルミリア人が発見したオクト波動がなんでこの本には載っているの?
「…まあ、でも、ノボルがくれた本だもんね。もしかしたら著者はノボルだったりしてね」
調べてみたが、著者は記載がなかった。不思議な本だった。ただいつも不思議なことを研究してわかったことを私に聞かせるノボルらしいと思った。
そしてチラシに使うイラストには、東進映画の許可をもらって、スカルマスクだけでなく、今の子どもたちに人気のリモートファイブのイラストも加えることにした。映画の後はリモートファイブの役者さんたちが来るのを忘れていた。
1日、本を繰り返し読んだり、イラストを描いたりしてあっという間に夕刻が近づいてきた。時子は身支度を整えながら、元彼のユウジのことを思い出していた。結局断っちゃったけど、そういえば、なんで別れたんだっけ…。
ユウジとは、そもそも大学の合同イベントで知り合った。東京近郊の海水浴場で環境問題を考える大学の合同イベントがあり、海岸でごみ拾いをする学生、船に乗って海底のプラスチックごみ回収をする学生、産卵に来るアカウミガメの観察をするグループなど総勢26グループが集まり総合的に取り組むイベントだった。時子たち美術大学のグループは、イベントのシンボルマークのデザインや、エコ素材を使ったTシャツや、エコ素材のごみ袋のデザインなどをしていた。ユウジは有名大学の優秀学生と言う触れ込みで、大会事務局の中心メンバーだった。仕事の早い時子にいろんな仕事を頼んできた。最初はえらそうな奴だなあと思っていた。だが、時子のイラストがデザインされたエコTシャツが人気投票で1位になった日の、お祝いのパーティーの後、突然告白してきたのだ。
「ぼくは君のような才能のある人が好きなんだ。お願いだ、いつもぼくのそばにいてくれ」
時子は全然意識してなかったのでピンとこなかったが、強く断る理由もなく、とりあえず付き合ってみることにした。最初はイベントの仲間とグループで遊ぶのがデートになっていた。出会いが夏のイベントだっただけに、朝早くみんな一緒に海岸を歩いて貝拾いをしたり、海辺のレストランなんかを食べ歩いたりした。海水浴も2人一緒に2度ほど行き、一度は2人で水着のままずーっと夕日を眺めていた。ユウジは仕事ができて物静かなタイプ、照れて笑うその笑顔が魅力的だった。
ただイベントが終わって2人で付き合うようになると、ちょっと気になることが目に付き始めた。まずは自分と意見の違う仲間への批判が意外と多いのだ。自分は深く考えて行動したのに、あいつはなんで浅い考えのままああしちゃったのかとか、時子はあまり聞きたくなかった。やがてそれぞれの大学を卒業して就職、時子は連載1本から、地道にコツコツがんばっていた。ユウジは外資系の大手企業に入り、最初のうちは研修だ、研修旅行だと忙しかった。
「君のイラスト最高だし、まわりも認めてるんだから、ぼくは君を認めるよ、だからぼくと君は同等さ」
それがデートを会費制にする理由だった。まあ、それはいいとして、なにかあるたびにいちいち面倒くさい理由や言い訳がつくのだ。でも同等だとか対等だとかが口癖のくせに、自分の考えは絶対で、食べる料理や服装、休日の過ごし方まで指定してくる。自分の価値観のほうが正しいんだと力説し、まあ、ほとんどは受け入れていたけど、たまにはこっちの意見も聞いてよと思うことが幾度もあった。そしてある日、決定的なことがあった。自分の誕生日の時には○○のスニーカーが欲しいと、もらうプレゼントを指定してきたのに、時子の誕生日の時には、なんと相談もなしに男物のごっついリュックを買ってきたのだ。
「どうだい、かっこいいだろう。高機能で評判のヤツだよ」
「これ男物じゃない。大きくて重いし…わたしにはちょっと…」
「おれが1時間もかけて選んだ高級品だぜ。気に入らないのかい?まあ、お前が使わないなら、おれが使ってもいいけどね」
そう言って怒り出し、持ち帰ってしまったのだ。それで誕生日のプレゼントは終わり、変わりもなかった…がっかりした。
結局、ユウジの言うことはいつも深く考えてあって、センスが良くて正しい、それを押し付けてくるのだ。夏の思い出は楽しかったけど、だんだん連絡も減っていった。
「そうか…勤め先が春から変わるのもあったけど、もとはと言えば、あの誕生日がきっかけだったわね…」
時間が近づいたので時子は駅前に歩き出した。
「あ、本当にあった、雨降りラーメン」
昔からの東口商店街の店だった。それにしても妙な名前のラーメン屋だった。中に入ると奥の個室に呼ばれた。
「よ、待ってたよ、時子ちゃん、急な頼み事で悪かったな。ほら、原稿料だ」
待ち構えていたマルヤスのおじちゃんがあったかい包みを2つ渡してくれた。1袋はフライドハンバーグ揚げたて10個入りで、もう1袋はタコ団子の新作の味だそうだ。「やったあ!」これはうれしい。あのサクサクのフライドハンバーグももちろんだけど、あのたこさんウインナーの下に、アンチョビガーリック味やカルボナーラ味、オレガノチーズ味の新作団子が入っていると思うとついにこにこしてしまう。今日ももちろん先に来ていた佐々岡さんと東進映画の杉原さんが、チラシの文章原稿を見ながら最終チェックしていた。そこに時子が駆け付ける。
「はい、お待たせしました。出来立てのイラストでえす」
「おお、さすが時子さん、リモートファイブのイラストもあるねえ。実はこっちも載せてほしかったんだけど、急なことだから言い出せなくてさ」
杉原さんが言うと、安田さんも感心した。
「お、両方描いてある、しかも見ると元気が出そうなイラストだね、こりゃいい」
安田さんも杉原さんも大満足の出来だった。
「はいはいお待たせ、店の名物雨降り醤油と新作雨降りフォンドボーだよ」
そこに店主の雨宮さんがラーメンを持ってきた。業界では昔から雨の日に仕込んだラーメンスープはおいしいと言われていた。そこで雨宮さんが調べたところ、雨の日は低気圧の影響で気圧が低い。だから山の上でお湯を沸かすのと同じで、スープの温度が100度まであがりきらず、煮詰めないので、うまみ成分でもあるあくそのものが浮かないし、その分味もぐっと良くなるのだという。そこで雨宮さんはスープの温度が100度まで上がりきらない火加減を研究、決して沸騰させずあくのでないようにじっくり煮込む製法を工夫したのだ。そして自分の名前も雨宮だからと、雨降りラーメンと名付けたそうだ。
「それで鶏がらと醤油のスープを仕込んだのがこっちの雨降り醤油ラーメン、焼いた牛コツと香味野菜で仕込んだ新作が、こっちの雨降りフォンドボーラーメンさ」
男性軍が食べなれた醤油味、女性群がフォンドボー味をかっこんだ。澄み切ったスープに細麺と大迫力のチャーシューがインパクト有りだ。
うわああ、高級なコンソメスープみたいな澄み切った味ね。でも濃厚だわ!
雨降りラーメンは本当においしくて、和気あいあいの雰囲気のまま打ち合わせは終わった。時子はフライドハンバーグとタコ団子の包みをしっかりとバッグに入れて店を出た。
ところがラーメン屋を出たところで、時子の足が止まった。店の外で黒っぽいスーツの若い男が待っていたのだ。
「よお、時子久しぶり、へえ、電話の通りだなこりゃ…」
「…」
あきれた、ユウジだった。
「駅前のラーメン店っていうからネットで探したら、駅前にあるのはここだけじゃん、すぐにわかったよ」
佐々岡さんや安田のおじちゃんや映画の杉原さんもいるのに、名乗りもせず、ずかずか入り込んできて、時子は正直カチンと来た。
「なんだい、時子ちゃんの彼氏さんかい?立派なスーツ姿でなかなかハンサムじゃないか」
「いいえ、違います。久しぶりに会っただけです…元気そうね、よかったわ、じゃあね」
時子は作り笑顔でお辞儀をすると、無視する様にすたすたと歩きだした。
「じゃあな、また連絡するよ」
ユウジは引き下がることもなく、追いかけてくることもなかった。
「断ったのに探し出して待ち伏せするなんて…」
久しぶりのユウジは、ちょっと大人びてかっこよく見えた。でも、それ以上でもそれ以下でもなかった。時子は羽鳥からもらったアクセサリーを握りしめ家に帰った。
もらったフライドハンバーグとタコ団子は、すんごくおいしく、翌日の夕方にはすべて完食していた。
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