第12話金髪美女4
強靭な男数名、エルフ数名、人間数名、そしてミアと俺か。
ミアの魔法で転移した俺達は窮屈で狭いが中が空洞になっている中にいた。
その中にはライフルを突き付けた男、そしてその男に殺されそうになったエルフ。
さっきまであんなに血だらけだったのに、エルフの身体には流血一滴すら流れていなかった。
「あーもうやだ。早くここからだせ!」
片目が半分傷ついている人間の男か騒ぎだした。
「騒ぐな。殺されたいのか」
俺を一刻も早くこの場から退けたいと言った男が、この場所にいるリーダーだと言わんばかり上から目線で話していた。
「俺はな。あの化け物から逃げる為にここに来たんじゃねーんだよ。お前らエルフをぶち殺す為に来てんだよ!」
「えーいお前をこの場所から通報する!」
「それはありがたいね。とっとと俺を出せや!」
あーあ、やだやだ。
目を血ばらしたこいつらを見ていると、本当におっかないわ。
しかもここが地下だと言う事もあり声が響く響く。
「いい加減にして下さいあなた達」
ミアに似ている金髪美女が二人を静止させた。
「あなた達二人は命を救われたんですよ。それなのにどうして争わなければいけないんですか?」
「本当はお前だって俺達人間に少しばかり殺意を持っているはずだ。だってお前らの仲間を何人も俺達あ殺してるんだからよ」
「そうかも知れませんね。ただここに残った人達はここからどうするのか最善の方法を考えなければいけません」
片目の男は無理矢理納得してくれたのか、その場に黙って座った。
さすがミアと違ってこの金髪美女はしっかりとしていらっしゃる。
「ガラさんも異議はないですよね?」
「ミンティアが言うなら従うしかないわな」
あの偉そうな男も金髪美女の言うことはしっかりと聞くのかい。
どこの世界も男より女の方が強いのか? それとも美人なエルフに弱いだけなのか? どちらも定かではないのだが。
「にしてもだ俺達どうなっちまうんだろうな?」
横にいるミアに俺は愚痴をこぼしていた。
「どうだろう。 だけど今、お母様達が作戦会議しているから何とかなるんじゃないのかな」
「お母様ってミアのお母さんがミンティアさん?」
「そうだよ」
まぁ正直そうだろうなとは思っていたけどね。
だって何から何まで似ているんだもん。
ホームレスから転生したら世界最強のホームレス? てるた @teruo0310
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