第11話金髪美女3

 弾丸は俺のお腹に直撃したのだが、痛みがない。

 お腹を確認すると、弾丸が俺のお腹に巻き付いている光輝いている物に当たっており、完全に勢いが無い状態になっていた。

 光輝く物を手に取り、確認すると何故あの時の物がここに。

 何故だが知らないが新聞紙が強制的にお腹に巻かれていたのだ。

「俺の弾丸を・・・」

 男は新聞紙をみても納得言ってなく、見たこともない様な目でただ疑問だけが残ってる表情をしていた。


 俺は新聞紙を筒状にして男に向けた。

「この勝負俺の勝ちだ」

「何だと?」

「お前の弾丸をとめた、このアイテムがあれば俺は負ける事がない」

 一歩また一歩と男に詰め寄ると、俺との距離をとるように一定の距離を確実にとっていた。

「ふん。今回はそのエルフは逃がしてやるが、ただな俺一人を退けたとしてもいま正に俺と同じような奴が何百人と殺しているが、それを全て救う事が出来るのか?」

 全て救うか?

 物語の主人公なら全て救う事は可能だと思うが「俺はあいにく元ホームレスでね。救う立場じゃなくて救われないといけないんだよね」

「はぁ? お前が全く何言ってるか分からねーよ。俺を退けた褒美として一つだけ助言をしてやるよ」


 さっきの男の助言によると、仲間数人で魔物を呼びその力でエルフ達を殲滅するらしい。

 だが発動条件はこの場所で魔力が一番蓄積される場所らしいのだが、あちこち走り回ってもエルフや人間の姿が見えない。

 突然稲光とともに先ほど裁判をした場所に雷が落ち、雷の様なわめき声が轟、森全体が揺れた。

 俺は雷が落ちた場所へと方向転換して急いで向かった。


 おいおいこの世界って本当に人に絶望をもたらすよな。

 裁判所全体が炎で焼かれていて、辺りはエルフ、人間がどちらも殺されていた。

 その状態を生み出した張本人が、人間を片手で持ち炎で焼き殺し、ゴミを扱う様に人間をその場に捨てると俺の視線に気づいたのかギロリとこちらを睨みつけてきた。

 その姿は正に悪魔そのままだ。

 身体全身が燃えていて、背中には翼が生え目は真っ黒だ。

「おい、お前俺の言葉が分かるか?」

 聞く耳を持つこともなく、口を開き真っ直ぐなブレスを俺にお見舞いしてきた。

 当たる直前に何ものかが現れ、俺の身体を押し倒した。

「だ・・・大丈夫?」

「ありがとう。って無事だったのか?」

 ミアが身を挺して俺を守ってくれたのだ。

「その話しは後。それよりも私達のいる場所まで行くわよ」

 ミアと俺の下に魔法陣が現れ、ミアは何語か分からない言葉を喋り終えると、俺達は光に身を包まれどこかに消えた。

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