最終話 会えるから

泣きたかったら泣く。

辛かったら頼る。


我慢できなかったら我慢しない。

笑うのが疲れたなら無理しない。


歩き出せばいい。

だから、また強くなれる。


前を向ける。

私たちは、助け合える。



最高の、仲間と会うために。



春休みに入った。

今日で、4日目。


学校に行きたいな、

まだかな、と思っている日々だった。


「あと1つで願いが叶う。」

「そんな日が来ることを、」

「いつまでも待っている。」


「どうしても素直になれずに、」

「自信なんて持てずに、」

「校舎の裏側で、人目を気にして歩いていた。」


「あの日あの時。」

「誰かとぶつかりあうことを、」

「心のどこかで遠ざけていた。」


「それは本当の自分を見せるのが、」

「怖かっただけで、」

「「あなたはなにも悪くないよ」なんて、」

「待っていた言葉をかけてくれる、」

「都合のいい話が、本当に存在していた。」


「無駄という言葉。」

「もう聞き飽きたよ。」


「もし無駄だとしても、」

「抑えきれない想いを、」

「希望というなら、」

「誰が止められるのか。」


「無くしかけた光。」

「君が思い出させてくれた。」


また、このセカイで会うために。

私たちはまた、一歩踏み出している。


心のどこかで、また再会している。

あなたたちのために、

またストーリーは続いている。


途切れることなく、彷徨うことなく、永遠に。


私たちは昨日を生きていたのだから。

似た境遇で出会える。


大切なものはすぐそばにあるから。

たった1年で大切になるから。


1秒の言葉でセカイが変わる。

心を突き動かせる。


今日も私は、あの子たちのために、

精一杯生きるんだ。

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音楽のセカイ るるあ @ruruanoru-ru

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