第34話 ライトノベルって、なんなの?<8>
ところで、このカクヨムの利用者の年齢って、30代が一番多いということをご存じでしたか?
グラフにしてみれば、30代を中心にして両裾野が10代から50代に向けて広がっている富士山みたいな形でしょうか。
でも女性の場合は40代が多いと、私は感じています。
たぶん、女性の30代は子育てでかなり忙しいでしょうし、結婚していない女性は、実生活の婚活が気になって、小説の中の仮想恋愛を楽しむ余裕がないのでは。
実際に、現在のハーレクインロマンス小説の読者層は、実生活の面倒事が落ち着く40~50代の女性です。
そして、利用者の男性と女性の比率は8対2と、圧倒的に男性が多いのだそうです。5年半ほどカクヨムを利用してきた私も、男性が多いというのは、肌感覚としてあります。
ところで前回の<7>に書いたことを繰り返しますが。
ライトノベルと呼ばれるものの前身はジュニア小説だったわけですが、ジュニア向けという言葉を前面に出していたら、カクヨムで書くも読むも年齢層が高いという現象になっていたでしょうか?
本当は中高校生向けのコンテンツであったはずの<ライトノベル>という言葉に、ジュニアという言葉が含まれていないために、現役中高校生ではなく元中高校生である中高年を惹きつけたのではないかと、私は想像します。
前回の<7>でちらっと書いたのですが、40歳になっていたかなっていなかった年齢の私がコバルト文庫の存在を知り、そこから出版されている本を数冊読みました。
その時に、 「このような少女向けの小説であれば、元中高校生であった自分の知識と、大人である自分の文章力で書ける」と、思いました。
でも当時在籍していた同人誌の締め切りにさえ追われる私には、実行できませんでしたが。そしてもう一つ、当時の小説の賞は手書きの原稿用紙で応募するという形でした。これは想像以上に労力とそして気合いが必要です。
……と、なにやかやでコバルト文庫の存在を知りそして忘れ去っていて、数十年後にカクヨムを知ったわけですが。
この時もまた、「ここに掲載されているような小説(ライトノベル)であれば、自分の大人の知識と文章力で書ける」と思ったのです。
そして、パソコンに文字を打ち込みクリック一つで自分の書いた小説を人に読んでもらえる手軽さといったら!
カクヨムで小説を書かれている30代以上の皆さまにお尋ねします。
カクヨムで初めてライトノベルを読んで、「このような小説(ライトノベル)であれば、大人である自分が持っている知識と文章力で書けるかも?」と、思いませんでしたか?
いやそれよりも前に、ライトノベルの言葉の定義にはジュニア向けであることが含まれているのに、そこに自分も含めた中高年が集まる不思議について考えてみたことがありますか?
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