愛の形は知った気になるしかない

愛の形は知った気になるしかない

愛を知りありとあらゆる恋をした唯一無二と言えなくて良い

船を漕ぐような人生君となら少しも苦労ではないはずよ

おいでと手のばした先にある闇よ抱きしめてやるから飲み込むな

苦しみの果てにある楽ならば全部いらない我を贄にしろ

爪先にまで宿る優しさいっそ切り落としてしまえたならば

べそかいた顔さえ愛しと思えるそれこそが愛いいえ執着

全部飲み込むことが愛なんて馬鹿言っておためごかすなよ馬鹿が

嘘をつく理由探して三千里みっともなさで人生を終えろ

金欲しく命費やし手に入れる欲しかったのは命なのにね

こんなにも違うのにね同じ振りいじらしくて泣いてしまうよ

別に愛なんかじゃないよでも他の名前なんて思いつかないや

ここを指差してエンドと終止符を打てる強さ勇気のなさよ

化け物と言いたいのにね言えないよ誰より人の心の君に

階段を数えてのぼる人生だ駆けることも下りることもない

拝啓と書いてから進まない筆人生がつまらないからかな

愛をくれませんか愛をそれだけで死に向かいますから愛をどうか

肩に情胸に優しさ骨を埋め愛はどこに隠せばいいのやら

この世界はいつも酷く苦しめるそれでも愛してしまう愚かさ

やんわりと素肌を噛んだ向こう側夢見た景色が待っているかな

海眺め一生をいま終えたいと願い涙は波と消えたね