348 勝負の結果⑥(アレン)
僕は甘かった。
知らなかった。わからなかった。気づかなかった。
いつも優しくて頼りになる先生が、ここまで強者だったなんて。
「アレン、お前は強い。それに志もある。だが、本当の戦場を知らない。境遇は知ってるさ。悲しい出来事で俺も心が痛む。けどな、戦場では悲しみに打ちひしがれる暇なんてなかった。その中で、歯を食いしばって生きるしかなかった。俺やミルクが楽しそうなのは、
デュークが放った攻撃を、ダリウス先生は真正面から叩き落した。シャリーが仕掛けた罠を、力技ですべて叩き切った。
僕は模倣を使って、ありとあらゆる攻撃を仕掛けた。
それこそ、全てを込めた。
けれども、叩き落されてしまったのだ。
魔力はほとんど残っておらず、今辛うじて生き延びているのは、二人が助けてくれた。
「……どうやったら、
「はっ、その貪欲さは嫌いじゃないぜアレン。強くなるのってのは簡単じゃない。手鳥足取り教えることには限界があるし、言語化できないことはたくさある。共通しているのは、諦めないことだ。俺は何度も敗北を経験した。お前もそうだろう。勝ち続けているやつなんていない。表面上、そうみえるだけだ」
そして僕は、思い切り最後の力を振り絞って突撃した。
エヴァ先輩の力はとてつもなく強大で、おかげであのニール先輩ですら倒すことができた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます