怠惰な悪辱貴族に転生した俺、シナリオをぶっ壊したら規格外の魔力で最凶になった

283 ノブレス教師陣

　ルナとの魔法訓練を始めてから、既に数週間が経過していた。

　俺たち中級生は、次の大型試験に備えて、それぞれが気合を入れている。

　対するはノブレス教師陣。

　今は、学園内にある貸し切りの部屋で、セシルがホワイトボードに箇条書きしていた。

　シンティア、リリス、アレン、デューク、シャリー、トゥーラ、オリン、カルタ、そして新たにルナが、少しびくびくしながら座っている。

「これ、見ればみるほど……ヤバくねえか？」

「デュークの言う通り。これは……本当に凄すぎる」

「正直、勝てる未来（ヴィジョン）が見えないわ」

　めずらしく三バカトリオと意見が合う。

　口には出さないが、俺も同じことを考えていた。

　ダリウス・ブルグ。

　ステルダム王国の元騎士団長。

　属性：地。

　類まれな体躯から繰り出される腕力攻撃が主力。

　大剣を操り、絶大な魔力量から誇る身体能力で圧倒的な力と防御力を誇る。

　クロエ・ロレッツ。

　出身地不明。

　属性：風。

　二本の鞭を操る攻守一体の技で、自身を360°覆いながら敵をなぎ倒す。

　魔力量は低いものの、フィジカルにおいてはダリウス曰く、誰よりも凄まじい。

　ココ（フルネーム不明）。

　出身地不明。

　属性：水。

　卓越した防御（シールド）を使う。

　魔族大侵攻において、とてつもない魔力砲を完璧に防ぐ力を持つ。

　教師陣の中でもトップの魔力量を誇る。

　ミルク・アビタス。

　属性：火と水。

　元オストラバ王国の騎士団長であり、現役S級冒険者。

　火を進化させた炎を纏って戦うため、生半可な魔法はすべて直前で蒸発する。

　剣術、魔術ともに隙がなく、フィジカルも頗る高い。