284 作戦会議
セシルの箇条書きを見て、誰もが言葉を失っていた。
また、俺たち学生との圧倒的な差は、魔力量からなる防御力だ。
さらに改変もあり、俺も何が起こるかは予想がつかない。
だが勝機はある。
「確かなことは、教師陣より俺たちのほうが連携力で優っているはずだ。おそらくだが、ダリウス先生やミルク先生は個々で戦う。そこに勝機があるはずだ」
「私もファンセントくんの言う通りだと思う。これから何度も議論を重ねていきたいけれど、戦闘には相性がある。私が魔法を苦手なように、先生たちにも必ず不得意なものがあるはずよ。それを、試験までに見つけましょう」
セシルは、俺たちの意見をまとめあげた上で、実に合理的なやり方を思いついてくれた。
試験はまだ先、その間に、授業中やプライベートな時間を使って情報を集める。
試験においても想定したメンバーで戦うことで、遥かに勝率は上がるだろうと。
そして俺は、ルナを見つめた。
彼女との訓練は順調だ。俺の新技は、誰もが度肝を抜かれるだろう。
だがその前に、もっと凄いことを教えてもらっていた。
「ルナ、みんなに見せてやってくれ」
「……はい」
大勢の視線が集まる中、ルナは目を瞑って、手のひらで眼を抑えた。
すると、二つの黑い塊が空中に現れる。
カルタとオリンが驚いて声を上げた。
「え、凄い。これ……目?」
「こんなの、初めて見た」
ルナが、黒い塊を動かすと、教室内を自由に動きまわった。
まるで音のないドローンだ。
「最大距離はありますが、偵察には自信があります。――セシルさん、私のことも作戦に組み込んでください」
「……ふふふ、これなら今まで以上に戦えそうね」
セシルの
たとえるなら千里眼。
これさえあれば、全員の位置が動かずとも把握できる。
「いやはや凄まじいな! だが魔力でバレないのだろうか?」
「トゥーラさんの言う通りですわ。それに目が破壊された場合は、ルナさんへのダメージはどうなるんでしょうか?」
トゥーラとシンティアが訪ねるも、ルナの隠蔽魔法はおそろしく高い。
よっぽどの近距離でなければ問題ないだろうとの結論になった。
また、ダメージは一切入らない。
ふたたび出現させるには時間がかかるだけだ。
つまり、無条件で視界有利が取れる。
―――――――――――――――
あとがき。
みんなで仲良く作戦会議(/・ω・)/
文字数が少ない件について言及がありました。
こちらに関しては、今のところ余裕がある時に増やす予定なのですが、新作や仕事の都合もあり、タイミング次第になってしまいます。
しかし読者様の気持ちもわかります。
ただ、私も商業化を増やして今後生きていきたいので、この作品だけに力を入れることが難しいのです(一つの作品だけでは食べていけない。ただ、人気作品をエタって多くの読者様を悲しませたくもない)。
よって、推敲前(変更はあるかもしれません。プロトタイプ版です)をサポート限定で上げることにしました。
いうなれば先行配信になります。
まとめて読みたい方はそちらで見ていただき、ゆっくりでもいいよという方は毎日更新を見てもらえると嬉しいです。
こちらに関しては様子を見ながらなので、予告なく終了する可能性もあります(先行配信も毎話できるわけじゃないので、サポート加入をお考えの方はお気をつけください)、その旨をご了承いただけますと幸いです(/・ω・)/
『怠惰な悪辱貴族に転生した俺、シナリオをぶっ壊したら規格外の魔力で最凶になった』
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