195 三人でかかってこい②
まずは連携に慣れているシンティアとリリスが左右に散った。
そのままカルタが少しだけ飛び上がる。
どんな強者でも目は二つ。三方向同時に見ることはできねえ。
――俺以外はな。
魔眼を発動させる。
«カルタが一秒後、10つの魔力砲を放ち、蛇行させながら俺にぶつける»
だがこれだけで終わらない。
連続使用、左のシンティアの姿を
«氷剣を発動、だがこれは囮、氷槍を足に向かって放つ»
最後は右側のリリスだ。
しかし魔眼を発動させている余裕はない。
俺はリリスだけを見据えた状態で、カルタの攻撃を一度も見ずにすべて回避した。
「ど、どうして!?」
同時に視ることはできない。が、魔眼の未来予測さえあれば、その矛盾を可能にする。
続いてシンティアだ。後ろから氷剣の冷気が漂う。足に向かって氷槍を放つ。
それをわかっていた俺は、あらかじめ足に
間髪入れずリリスの右拳が、デュークのパワーほどの威力で飛んでくる。
回避してもいい。
だがここはあえて
魔法のエフェクトが響くと同時に、足の防御も発動。
あえて動かず、驚いたリリスの首をとんっと一撃。
今は木剣だが、これが
更に振り返りシンティアに魔眼を発動。
«左手で氷魔法を放った後、距離を積まて氷剣を右斜めから振りかぶる»
それだけ
嫌な予感がしたんだろう。
カルタは高く飛び上がる。が、
ごつんっとカルタの頭が当たる。
そのとき、シンティアの氷剣が近づいてくる。
俺は上を見上げた状態で回避、通りすがりに彼女の首をとんっと木剣で当てる。
最後は飛行魔法と
ま、殺さねえが。
俺の勝利だ。
「ふう……クッ……」
だがその直後、一秒間ほどだろうか。
魔眼の連続使用のせいで目がブラックアウトしやがった。
……クソ、こんなデメリットが。
けどま、それ以上の実りはあったが。
「え、ええええ。ヴァイスくん、なんで全部読んでたの!?」
「さすがにこれは……ショックですわね」
「やっぱり、ヴァイス様は強すぎますよ」
三人が呆れながらため息を吐いた。
少しだけ頬が緩む。
お前らは強い。強いが、俺は少しだけ上回ることができた。
だが本番とは程遠い練習だ。
実践でこんなよーいスタートなんてない。
遮蔽物、障害物、カルタだってもっと遥かに高く飛び上がっているだろうし、リリスは感情で戦闘力が変わる。
シンティアだってなりふり構わない時なら恐ろしいほどの集中力を見せる。
魔眼は距離が離れすぎると発動しない。
おそらく対象をしっかりと確認しないいけないんだろう。
とはいえ、上出来だ。
「そんなことない。ありがとな」
もう少しで
他の奴らも強くなっているはずだ。
特に
―――――――――――――――――――――――
あとがき。
現在更新している新作を10万文字まで書き上げながら、新作を投稿する予定です。
【カクヨムコン9新作】
新作投稿しました。
今回、ものすごく作品数が多く、すぐに埋もれてしまいます( ;∀;)
内容として面白いと思うので、是非フォロー&☆をもらえないでしょうか?
読者様、私に是非お力をお貸しください!
最強で最凶の悪役に転生した俺は、原作主人公の為に暗躍す
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