194 三人でかかってこい

「ハッ、すげえなこりゃ」


 翌日、飛行魔法を教えてもらっていた俺は、ようやくコツを掴んだような気がした。

 といってもまだ不安定だ。

 それでも随分と成功率が上がってきた。


 これなら……あのクソったれ魔族たちにも勝てるかもしれねえ。

 あんな無様な真似は二度と見せたくないからな。


 さて。


「カルタ、シンティア、リリス。――三人でかかってきてくれ」


 屋敷の中庭。

 俺の問いかけに、三人は驚きながら目を合わせた。


「い、いいけど……」

「ヴァイス、さすがに怪我をしますよ。私たちは決して弱くありません」

「私も何ともいえないですが……」

「気にすんな。お前ら程度では負けない」


 俺のあからさまな煽り文句に、三人の頬が少しピクピクした。

 年中競い合ってるんだ。誰が上か、なんて言葉にはそれなりに敏感になっている。

 

 温厚なカルタでさえ既に戦闘モードだ。

 ハッ、いいねえ。以前の弱虫のお前が懐かしいぜ。


 少し距離を取った後、深呼吸する。


 魔族を相手にしたとき、複数人のことを考えなきゃならなかった。

 タイマンで戦うなんて運が良ければの話だ。

 大人数を相手にしても勝たなきゃいけない。


 彼女たちはおそろしく強い。強いが、それでも乗り越えなきゃいけない。


 初っ端から全力だ。


「――かかってきな」


 俺の全力の魔力を感じ取ったのだろう。


 それぞれが無言で魔力を漲らせた。


 ―――――――――――――――――――――――

 あとがき。

 現在更新している新作を10万文字まで書き上げながら、新作を投稿する予定です。


【カクヨムコン9新作】


 新作投稿しました。

 今回、ものすごく作品数が多く、すぐに埋もれてしまいます( ;∀;)

 内容として面白いと思うので、是非フォロー&☆をもらえないでしょうか?

 読者様、私に是非お力をお貸しください!


最強で最凶の悪役に転生した俺は、原作主人公の為に暗躍す

https://kakuyomu.jp/works/16817330668130826322

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る