189 オークション解決編③

「何かあったらアレンに相談しろ。あいつらなら死に物狂いで戦ってくれるだろうよ」

「ヴァイスくん!?」

「カルタ、ああいうバカはうまく使うのがいいんだ。――けどま、俺にも今回のことは責任があるからな。何かあればアレンの次に相談してこい」


 3人は微笑んだ。ったく、ハッピー野郎どもめ。


「カルタそろそろ帰るか。随分と長居したからな」

「ええ、まだいてくださいよヴァイス先輩っ!?」

「十分だろ……」


 ちなみに今回の件はシンティアには伝えていない。

 牢屋に捕まっているなんてリアルタイムで伝えていたら、鉄格子を切ってでも俺を助け出そうとしただろうからな。

 とはいえタイミングよく予定も終わったと聞いている。


 俺も……会いたいしな。


「あ、で、でも、うちのお母さんが、ヴァイスくんにご馳走したいって」

「ご馳走……?」

「うん。今回の件で、色々お礼を言いたいんだって」

「何もしてないだろ。むしろ、逆だ」

「そんなことないと思うけど……」


 カルタが助けにきたおかげで逃がさずにすんだのだ。

 借りなんてない。


 あのタイミングで現れたのは、メリルがベルクの後をつけていたらしい。

 まったく、相思相愛じゃねえか。


 いやそれより……何か重大なことを忘れているような。


 ……そうか。


「仕方ない行くか」

「え、ほんと!?」

「ああ、飛行魔法もまだ完全じゃないしな」

「そ、そうだよね! うん、わかった!」


「ヴァイス先輩、カルタ先輩、俺もっ――」

「黙ってろ」


 嬉しそうに笑うカルタとたゆんたゆん。

 俺は、心の中でガッツポーズしていた。


 メロメロン――。


 すっかり忘れていたが、ノブレスは飴と鞭。


 鉄格子の中にいたなら、相場は決まってるよな。


 ……ふ、楽しみだぜ。


 ……あ、シンティアにも伝えておくか。



 大丈夫だよな?


 ―――――――――――――――――――――――

 あとがき。

 12/24日にクリスマス特別SSを書きました。

 タイトルは『クリスマス特別SS。xxxx週目。ヴァイス・ファンセント』

 です。文字数は2500ほどと短いですが、お楽しみに(^^)/


 その後は久しぶりにシンティアが登場する予定です!

 文字数が少ないとなかなか物語が進まない( ;∀;)


【カクヨムコン9新作】


 新作投稿しました。

 今回、ものすごく作品数が多く、すぐに埋もれてしまいます( ;∀;)

 内容として面白いと思うので、是非フォロー&☆をもらえないでしょうか?

 読者様、私に是非お力をお貸しください!


最強で最凶の悪役に転生した俺は、原作主人公の為に暗躍す

https://kakuyomu.jp/works/16817330668130826322

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る