ことの発端
きっかけは、かかりつけ医の受診だった。
季節の変わり目に体調を崩す常習犯だった私。今回も例に漏れず、夏から秋への変わり目に体調が悪くなった。でも、部活の練習を休みたくなくて、風邪薬をもらいに行ったのだ。
「あれ??なんか左のお腹が出てるね。心当たりある?」
仰向けに寝転んでみると確かに左の下腹部が拳大くらい膨らんでいた。
私を小学生の頃からみているおじいちゃん先生が首をかしげる。
言われて、初めて気づいた。
「え?これ胃じゃないの?」
夏バテも相まって食べる量が減っていたので、胃が落ちてきてるんじゃないのかと勝手に思っていた。
「ちょっと大きい病院行ったほうがいいんじゃないかな。紹介状書くよ。」
そんなこんなで紹介状を書いてもらったものの、部活も学校もあってそんな暇はない。しかも修学旅行も控えている。
「早めに大学病院行ってね。修学旅行もちょっとキツくないか?次の部活の大会は……休みなよ。メンバーには手紙書くかなんかしてさ。池江璃花子さんだってそうでしょ、しっかり休んでから復帰したじゃない。」
なんでここで池江選手の話が出てくるのかはわからなかったが、とりあえず頷いておいた。
いや、結局のところ普通に修学旅行も大会も参加しちゃうんだけどね?だって1人だけ留守番なんて嫌だもん、置いてけぼりは絶対に嫌。
というわがままぶりを無駄に発揮してしまった私。今考えると、「お医者が言っていることなんだから聞けよ!」って言いたくなる。
でも、この時はそれだけ部活と学校のプライオリティが高かったのだ。
どれだけ部活に賭けていたかは、次の機会にでも話そうか。
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