きっと繋がる

亜里沙

ただのJKだったはずなのに

 「17歳の子にこんなこと言うのは酷なんだけどね……。」


 実際にこんな言葉を投げかけられる日が来るなんて思っても居なかった。

 私には無縁のことだとどこかで割り切っていた。フィクションの世界を通して垣間見るだけでじゅうぶんな、よくありがちな切り出し方と思っていた。

 事実を淡々と伝えていく主治医の話を真剣に聞きながらも、どこかでドラマの1ページの中に迷い込んだような気がしていた。



──17歳の秋、私は腎臓がんになった。



 いや、正確には手術して摘出したあと、検査でがんとわかったから、がん自体がいつからいたのかはわからない。

 左にあって、希少ガン(追って説明する)で、大きさはだいたい8cm。

 けっこうな大きさで、このままでは破裂する。すぐに手術して取り出さないといけない。



 私の半年前は、実にそんな感じだった。

 でも、今はすごーく元気!

 毎日学校だって通っているし、受験勉強だってしている。

 カフェも行くしショッピングにだって行くし、走ることだって踊ることだってできちゃう。

 今日だって学校に行ってきた。最近の悩みは外気と室内・電車の温度差で風邪をひきそうなことだ。外は暑すぎ、中は寒すぎ。どうすればいいんだ?




 さて、このエッセイを書いているのは高3の夏。

 この夏をかけて、私はこの身に起こったこと、思ったことを書いておこうと思う。受験もあるけど、休憩がてら書き進めたい。

 早く書かないと忘れそうだから。


 

 

 がんになってから、すごくいろんな人のエッセイを読んだ。闘病記も読んだ。

 とてもためになったし、自分の知らなかった世界が広がったような気がした。


 これを読んでいる方には、いろいろな方がいると思う。

 学生、社会人の方、シニアの方。


 ぜひ皆さまには、「闘病記なのか?暗い話か??」と構えて読まずに、「ほーん、こんな人もいるのかあ」くらいの軽い気持ちで読んでもらえたら嬉しい。


 私の綴ることが、誰かにちょっとだけでも届けばいいな。

 





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