二章 夏

ヨツィ


   二章 夏



 緑の若葉が陽射しを受けて、透き通ったきらめきを纏う。澄んだ音色が小さな鈴の連なるように、チリンチリンと楽しげに歌う季節。

 カトナからワシュアールまでを含む一帯は、穏やかな春と秋が短く、厳しい夏と冬が長い。花々の笑う時季があっと言う間に過ぎると、爽やかな風に早くも暑熱の気配が忍び寄りつつあった。


「しー、うる。し・う・る。ほらほら、なまえ書けた!」

「おお、上手だな!」

 幼い息子が文字を刻むのを、ハドゥンは大袈裟に褒めちぎる。シウルは頬を上気させ、いぬ、とり、いえ、むぎ……と知る限りの単語を粘土板にえいやえいやと並べていく。間違いもあるがご愛敬。

 入れ代わり立ち代わり人が訪れるカウファ家の居間に、今日はタスハと見習いのシャダイがいるだけで、他の客はいない。ハドゥンも郷士の威厳をそこらに放り投げ、ただの親馬鹿になっていた。

 胡坐をかいた膝に息子を抱き上げ、彼は満足の笑みを広げた。

「もうこんなに大きくなったんだなぁ。そりゃあ字も覚えられるってもんだ」

「教え方もいいんだろうな。私がウズルとシャダイに教えた時より、シウルは覚えが早いし、何より楽しそうだ」

 タスハも目を細めて同意した。見習いの少年はおずおずと「僕も楽しかったですよ」と口を挟み、そのまま続けても良いか目顔で問うてから言った。

「僕は覚えが悪くて、なかなか上達しませんでしたけど、タスハ様は辛抱強く教えてくださいました。だから今、教室を見ているだけで、とても勉強になります」

 ゆっくりした口調は下がり気味の目尻と相まって、ややもすれば魯鈍な印象を与える。兄弟子のウズルと違って、言葉や行動に出るものが少なく遅いのだ。しかし彼が、見るべきものをよく見てじっくりと考えを深めていることは、もうタスハもよく知っている。微笑を返してうなずいた。

「そうだな。教室に毎日誰かしら生徒が来るようになって、おまえとウズルが一番学ぶ機会を得ているかもしれない。場所を貸して良かったよ」

 タスハの言に、それまで上機嫌だったハドゥンが曖昧な顔になる。その理由は、黒雲を背負った奥方の登場で明らかになった。

 ちょうど客に茶と煎り豆を運んできたシャスパは、戸口のところで祭司の言葉を聞いてむっつり口をへの字にし、無愛想に盆を置く。タスハが恐縮しながら礼を言うと、彼女は苦々しく答えた。

「祭司様んとこのお役に立ってるんなら、教室も悪いばっかりじゃないですけどね。まったく、そんなに誰彼構わず読み書き教えたって、何になるんだか。祭司様にも考えがおありなんでしょうけど、あんなよそ者にそこまで親切になさらなくたっていいじゃありませんか。そうでなくともあの連中ときたら、何でもかんでも自分たちのやり方を押し付けるんだから。ハムリが負けたせいで、とばっちりですよ」

 ぶつくさ文句を垂れ、ふん、と鼻を鳴らす。まぁまぁ、とタスハはなだめた。

「今から子供たちに読み書き計算を教えておけば、将来ワシュアールとの往来が盛んになった時、損をせずにすむでしょう。商売で不利になったり、無知だからと騙されたり……子供たちをそんな目に遭わせないためですよ」

「今でも水運関係は東との取引が増えてるしな」ハドゥンも援護する。「ちらほら向こうの商人が買い付けに来てる。ぼったくられんよう、わしらも自衛せんとな」

 タスハが寄り合いで皆を説得して総督に提案した結果、七歳から十歳までの子供は少なくとも二日に一回、教室に通うことが望ましいと、公式に勧告されたのだ。対象外の年齢でも学べるならば通うことが推奨され、かつ無償であるとの周知も徹底し、おかげで毎日七、八人は教室にやって来る。

 今のところ通っているのは対象児童の一割程度だろうが、イムリダールは強制しなかった。どうせ全員一度に来られても、ジェハナ一人の手に余る。現実問題として子供の労働に頼っている家庭も少なくない。いずれウルヴェーユが定着すれば労働を軽減できるから当面は様子を見よう、と彼は言った。

(何でも押し付けたりはせず、ちゃんと我々の状況も見ているように思うんだが。ああ、でも、ウルヴェーユを普及させて余暇で学問を、というのは……まさにワシュアールのような国にするということなのか)

 タスハ個人としては、それも悪くはなかろうと思うのだが、気に食わないというシャスパの感情もわからなくはない。何がなし、己という存在が危険に晒されるような薄ら寒さを感じてしまう。

(ジェハナ殿を見る限り、ワシュアール人とて同じ人間、得体の知れないもののように恐れる必要はないはずだ。溢れる善意で真面目に仕事に取り組んでも失敗をするし、ごく私的な悩みも抱えている)

 そこまで考えて、彼は震える細い肩の感触を思い出し、慌てて小さく頭を振った。

(……同じだ。我々と何も変わらない。我々の知らないことを知り、我々が持たない感覚を持っているとしても)

 冷静な思考を続けようとしたが、どうも彼女の姿が脳裏にちらついてままならない。諦めて茶碗を取り、口をつける――と同時に、さあっと胸に清流が奔った。もしや、と思う間もなく、召使がやって来てハドゥンに新たな来客を告げる。

「導師ジェハナ様がお見えです。お連れの方も一人」

「連れ? 総督か」

 ハドゥンは郷士の顔に戻り、不審げに確かめる。召使は困惑の表情で「いいえ」と否定し、自分でも信じられない様子であるじに耳打ちした。

 何を聞いたか、ハドゥンは目を丸くし、通せ、と命じて急き立てた。

「誰だって?」

 タスハが遠慮がちに訊いたが、ハドゥンは変な顔で無言のまま。じきに答え自らが姿を現した。

「失礼します。ハドゥン様、祭司様」

 喜びに弾む声でジェハナが挨拶し、いそいそと絨毯に上がる。その後ろには少女が一人くっついていた。心細いのか、ジェハナの袖をしっかり握って。

 波打つ長い黒髪には所々灰色の筋が入り、川面のような艶をなしている。目は澄んだ夜空の黒藍色。よく知っているはずなのに、それが誰であるかの理解を頭が拒み、タスハは声を失った。少女が先に彼を認め、ぱっと笑顔になる。

「あぁー、祭司さまだぁ!」

「……ヨツィ?」

 信じられない。愕然としているタスハに、ヨツィは小走りで近付き、遠慮なく膝に寄りかかる。きらきら輝く瞳で彼の目を覗き込み、息が触れるほどに迫ってくるもので、タスハはのけぞってしまった。

「あのねあのね、あたいもうぐわーってならないの! 導師さんが網かぶせてくれて、揺れなくなったの、ぐるぐる回らないの! ちゃんと祭司さまの声もきれいに見えるよ!」

 歓喜の爆発を浴びせられ、タスハは救けを求めてジェハナを見る。温かな苦笑と共に丁寧な説明が返ってきた。

「ウルヴェーユで路を安定させたんです。ヨツィは感受性が鋭い上に路が不安定で、様々な刺激をうまく調整できていなかったんですよ。もう大丈夫」

 ヨツィは完全にべったりタスハに抱きついている。以前なら汚穢と悪臭に恐れをなして逃げるところだが、今の少女は清潔で良い香りまでする。まるでジェハナのように。

 タスハは混乱しながらも、少女の背を軽くぽんぽんと叩いてやった。

「そうですか。良かったですね、ヨツィ」

「うん! ねえねえ祭司さま、あたいきれいになった? くさくない? そしたらイイことしてくれる?」

 無邪気に求められてタスハが天を仰ぎ、ジェハナがたしなめようと口を開く。しかし先んじてシャスパが怒号を放った。

「何言ってんだい! 祭司様から離れな、あばずれが!」

 激しい悪罵にヨツィが身をこわばらせ、よりいっそう強くタスハにしがみつく。シャスパは忌々しげにそれを睨み、すぐさま矛先をジェハナに転じた。

「随分ご親切なことをしてくれたもんだね、導師様。汚い雌犬を拾ってきれいに磨いて娼婦に仕立てたってわけかい。やってることは女衒じゃ……」

「シャスパ!」

 ハドゥンが重い一声で遮る。不服もあからさまに口をつぐんだ妻に対し、彼は厳しく命じた。

「シウルを連れて向こうへ行ってろ」

 子供の前だぞと暗に叱責され、さすがにシャスパもばつが悪い顔になる。おどおどしている息子を連れて彼女が出ていくと、タスハにへばりついたままのヨツィが歯を剥いて唸った。

「あいつきらい」

「気持ちはわかるけれど、あの人なりにヨツィを心配しているのよ。言葉や態度はきついけれど、悪い人ではないわ」

 ジェハナがそばに寄って膝をつき、ヨツィをなだめながら軽く頭を撫でてやる。少女はむすっと膨れ面をした。

「緑のぎらぎら、うるさい」

「そうね」

 ジェハナは苦笑しつつ顔を上げ、不可解げなタスハとハドゥンに向かって説明した。

「内なる路が開かれていると、色と音が結びついて感じられるんです。たとえば人の声を聞くと、耳で聞こえる音だけでなく、同時に色も感じ取る。ハドゥン様の声は菫のような深紫、シャスパ様は孔雀石、というように。直に目で見るのとは少し違う感覚なんですけれど。ヨツィは生まれつきそうした感覚を持っていたのですが、導く人がいなかったために、うまく整理できずに混乱していたんです」

 タスハは驚きながら胸に手を当てた。ハドゥンがぽかんと口を開け、当惑を隠せず聞き返す。

「よくわからんが、ぐわーっ、とか、ぐるぐる、とか言ったやつか?」

「うん」

 と答えたのはヨツィ本人だ。ようやくタスハから身体を離し、身振り手振りをまじえて伝えようとする。

「いつも、すごくたくさんの色と音がぐるぐるしてた。犬わんわん、茶色ふわふわ。おばさんぎゃーぎゃー、緑ぴかぴか。あんまりぐるぐるしたら、まわりじゅうぐわーって揺れて、あたい、どこにいるのかわかんなくなった」

「……はあ」

 ハドゥンが間の抜けた声を漏らし、どう理解すべきか困惑してタスハを見る。だが彼の方も、友人に何か言える状態ではなかった。胸の奥に感じる、深い井戸の底を流れる水の気配。

「ジェハナ殿、では……私もいずれ、そのようになるのですか。この感覚がある、ということは」

「祭司様の路は安定していますから、混乱する心配はありませんよ。恐らくいつの間にか自然と、話しながら声の端々に色を感じ取っていることに気付かれるでしょう」

 ジェハナは安心させるようににっこりしてうなずいた。

「路は人によって狭かったり浅かったり様々ですが、日常生活が送れないほど不安定で脆い人はごく稀です。そういう人にとっては、騒々しさがひどい苦痛になる。ヨツィが祭司様に懐いているのは、いつも穏やかに話されるからなんですよ」

 そこまで言い、彼女はふと悪戯っぽい目つきになって付け足した。

「猫が物静かな人を好むようなものですね」

 聞いたハドゥンがふきだした。にやにや笑って、複雑な表情の幼馴染みをからかう。

「なるほど納得だ。わしらの祭司様は爺くさいからなぁ」

 タスハが渋面になり、ジェハナは慌てて「そういう意味では」と言い繕う。ヨツィがきょとんと一同を見回し、小首を傾げてから当然のようにまたタスハの膝に寄りかかった。まさに猫のふるまいそのものだ。

 タスハはややこしい気分で少女を見下ろした。そのうち本当にゴロゴロ喉を鳴らすかもしれない。

(まぁ、猫だと思えば気にならないか)

 年頃の少女がしなだれかかっていると思うと放置するわけにもいかないが、猫ならば仕方ない。タスハは苦笑をこぼし、ヨツィの髪をちょっと撫でてやってから、ジェハナに改めて礼を言った。

「この子を助けてくださって、ありがとうございます。今は総督府で保護されているのですか?」

「ええ。最初は路を安定させただけで逃げられてしまったんですけれど、後で自分から総督府に来てくれました。わたしだけでなくワシュアールの者は皆、色と音の感覚を理解しますから、そのことがよほど安心できたようです。医師のオアルヴァシュ先生が診てくださった時も、おとなしいものでしたよ」

 ふふ、とジェハナは笑い、タスハの肩越しにヨツィの様子を見る。少女はすっかり満足した顔で目を閉じていた。離れて控えていたシャダイも恐る恐るやってきて、すっかり変化したヨツィの姿をほれぼれと眺める。和やかな図にハドゥンは面白そうな笑みを閃かせたが、すぐ真顔になって言った。

「まともになったのは結構だが、今後はどうするんだ。家に帰らせるのか?」

「……一度そうしたんですが」

 ジェハナは眉を曇らせ、肩を落とした。ヨツィがタスハの膝を抱いて目を閉じたまま、他人事のように答える。

「出てけって。あたいは娘じゃないってさ」

 むくりと起き上がり、大人たちの痛ましげな顔を見回して、彼女は平然と肩を竦めた。

「わかってたよ。だから無理だって言ったんだけど。でもさ、そしたらヴァシュ先生が、いいからうちにいろって言ってくれたんだぁ」

 嬉しそうなヨツィに、ハドゥンが呆れて頭を掻く。

「あの御仁もまぁ豪胆というか開豁かいかつというか、大雑把というか……」

「面識があるのか?」

 名前すら初耳のタスハが問うと、ハドゥンは「ああ」とうなずいた。総督府で会合を開いた折、言葉を交わしたことがあるらしい。

「頼もしいのは確かなんだがな。総督はどう言ってる?」

「路の不安定さに鑑み、経過観察が必要な患者として保護を認める、ですって。よほど財政難になれば別ですけど、当面ヨツィにはわたしの手伝いをさせたらいい、という話に決まりました。自分も学びながら、教室の準備などはもちろん、ゆくゆくはウルヴェーユを普及する方も助けてもらえるだろうと考えています」

 ジェハナは笑顔でハドゥンに答えてから、表情を引き締めて居住まいを正し、タスハに向かい合った。

「祭司様。近々『初穂祭』が執りおこなわれると伺いました。祭礼そのものについてはいっさい関与いたしませんが、終了後の麦の収穫において、ウルヴェーユの実用的な一面を披露したいと考えております。わたしだけでなく、総督府としての意向です」

 職務的な話になり、タスハも気持ちを切り替えた。初穂祭は、麦の収穫を始める際におこなう祭礼だ。神殿の畑で祭司が最初の麦を刈り取り、神々に奉納する。感謝の祈りと楽を捧げた後、収穫作業に取りかかるのだ。

 タスハはふむと思案したが、祭礼にはいっさい手出しされないのであれば、祭司としては難色を示すだけの理由はない。それでも彼は、用心深い返答をした。

「具体的にどのようなことをなさるおつもりですか? 危険はないのですか」

「麦の刈り取りを術で効率的におこなう予定です。結束と島立ては従来通り、皆さんの手作業でお願いします。危険は……全くない、とは言い切れませんが、重々配慮すると約束します」

「おいおい、物騒だな」ハドゥンが口を挟んだ。「まさか、あんたらが刈り取りしてるところへうっかり近寄ったら、麦と一緒に首が飛ぶ、なんてことじゃないだろうな?」

「鎌で刈り取るのだって、そばに近寄ったら怪我をすることはあるでしょう?」

 ジェハナはおどけてはぐらかした後、真面目に答えた。

「ご心配なく。ワシュアールでは一般的におこなわれている作業です。それで毎回のように事故が起きていたら、わたしたちだってわざわざ危ない方法は採りませんよ」

「しかし……」

「たとえばこれがウルヴェーユという未知のわざでなく、とても切れ味の良い鎌だったらどうですか? 一束二束、刈るごとに刃を研がなければならない鎌ではなく、軽く手を動かすだけでザクザク刈り取りが進んで、いつまでも切れ味が鈍らない、そんな素敵な鎌だったら。刃が鋭すぎて怪我をするのが怖いから、昔のなまくらの鎌がいい、とおっしゃいますか?」

 想像しやすい例を出されて、ハドゥンがぐぅと唸ったきり黙り込む。タスハは感心しながらも、まだ態度を和らげず重ねて問うた。

「怪我について充分に注意されていることはわかりました。しかし、私が心配している危険はそうではなく、……内なる路、のことです」

 なにやら異教的な言葉をいざ口にするとなると、自分でも思いがけず抵抗があった。禁忌を犯したような後ろめたさをごまかすように、急いで続ける。

「あなた方と身近に接するだけで路が目覚めるのならば、ウルヴェーユを使うその場に居合わせたら、私やヨツィのような者はどうなりますか。深刻な影響を受けるのでは?」

「影響はありますが、危険はないと考えています。わたしたちはこの町の住民ほぼ全員と接しましたが、はっきり路が共鳴したのは祭司様おひとりです。術を使っても他の皆さんは、やっと初めて内なる路の存在に気付く程度でしょう。万一何かあったとしても、その場にはわたしも医師もおりますから、すぐに対処が可能です」

 ジェハナは淀みなくすらすらと答えた。あらかじめこうした問答を想定していたのだろう。その上で彼女は、タスハとハドゥンを交互に見据えて確認した。

「どうでしょう。ご理解ご協力いただけますか?」

 事前に相談され、こちらの疑問や懸念に納得のいく説明もなされた。否やのあろうはずがない。

「お話はよくわかりました。ではこちらもその心積もりで祭儀の準備を進めましょう」

 タスハは微笑で応じたが、同時にわずかな胸のつかえを感じずにはいられなかった。

 こういう時、否応なく互いの立場を思い知らされる。たとえ彼女がこちらの承認を丁寧に求めてきたとしても、それはあくまで形式的な問題にすぎない。納得いこうといくまいと、最終的に拒否する権利などありはしないのだから。

 どうぞよろしくと頭を下げはしても、あちらが支配者である事実は変わらない。こちらはただ受け入れるしかないのだ――それが良いものであれ、何であれ。

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