第2話 『超並列のサンタクロース』 月ノ瀬 静流さん
〇作品 『超並列のサンタクロース』
https://kakuyomu.jp/works/1177354055003764673
〇作者 月ノ瀬 静流さん
【ジャンル】
詩・童話・その他
【作品の状態】
3,500字程度の短編・完結済。
【セルフレイティング】
なし。
【作品を見つけた経緯】
短編作品を探していたところ、面白そうなクリスマスの話を見つけたので読んでみることにしました。
【ざっくりと内容説明】
クリスマスの父親と息子の他愛ないお話です。
【感想】
季節外れで申し訳ないのですが、クリスマスのお話をご紹介いたします。
クリスマスは大きなイベント事ということもあり、誰もがこの日に関して何かしらの思い出を持っていると思います。
嬉しい思い出、楽しい思い出。中には悲しいものや、辛いものもあるかもしれません。
私はクリスマスの話を聞くと、これまで見てきた色んな思い出や物語で読んだ話などを思い浮かべますが、あるテレビ局がニュースで取り上げた話をちらと思い出すことがあります。
それはシングルマザーの人が、一生懸命に小さな二人の息子を育ているのをクリスマス前に取材したもの。母親が五歳くらいの息子に「サンタさんに何をお願いしたい?」と聞くと、「オレンジジュース」と彼は言うのです。
母親はもっと別のもの(高価なものなど)を頼むと思ったのですが、まさかのオレンジジュースだったので「もっと別の頼んだら?」と言うのです。ですが、彼はやっぱり「オレンジジュース」と言うのでした。
それを聞いたとき、複雑な気持ちで……。この子の健気な姿に胸を打たれましたが、それでいいのかなと思う気持ちもありました。多くを望まないことが美徳という考えも分かりますが、それでも彼が「オレンジジュース」を望んだことがあまりにも切なく感じました。私がひと箱プレゼントしてあげるよ、と言いたくなるくらいに。
話が逸れましたが、クリスマスとは大きいイベントだけあって、色んな人の、様々な思い出があって、時にはやるせない気持ちになることもありますが、その話には興味惹かれるものがあります。
今回ご紹介した『超並列のサンタクロース』で語られる内容は、「サンタさんはどうやって世界中の子どもたちにプレゼントを配るのか」ということを息子と父親が語るお話です。
主人公の少年がサンタさんに興味を持ち始めるのは、サンタクロースからメールを貰うところから。それを見たとき、そういえば私も昔、フィンランドにいるサンタクロースに手紙を書いたことを思い出しました。私は英語で書いて日本語で返事が返ってきたんですけど(笑)、この物語にでてくるサンタさんは英語の文章を電子メールで返信したようです。
そこから少年は、父親に英語を教えてもらいながらサンタさんにメールを書くようになり、「どうやって世界中の子どもたちにプレゼントを配るのか」を議論するようになります。それは、どこか学びに通ずるものもありますが、一番は息子と父親との大切な「会話」だったのではないかなと私は思いました。
息子と父親の考えがどう行きつくのか、気になる方は是非読んでみてください。きっとほっこりとした優しい気持ちになれると思います。
今日は『超並列のサンタクロース』をご紹介しました。
それでは次回、またお会いしましょう。
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