梅雨

久石あまね

梅雨空

 雑然と置かれた机の上の本たち。

 

 低気圧が僕にもたらす偏頭痛。


 分厚く暗い、梅雨空。


 朝、窓の外を見てもいないのに雨が降っているとわかる。


 自分のことを知りたくて、自分を知ろうとすればするほど、自分がわからなくなる。


 友達はみんなキラキラして見えて、自分だけがちっぽけで、中学の頃から成長してないように感じる。


 もう27歳なのに全然成長してない自分。


 自分はいったいどこへ向かっているのだろうか。


 世間から解離してしまった自分に、この世界に居場所はあるのか。


 僕はそう梅雨空に問いかけた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

梅雨 久石あまね @amane11

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ