それぞれの目線とその救い

冤罪を被された主人公をはじめとして、関わった家族、幼馴染、クラスメイト……主人公について様々な立場と考えをもつ人が書かれていて、とても面白かったです。読んでいて、主人公を傷つけたとしても救われてほしかった登場人物もいたので、単純に復讐をするわけでもないところが好きです。子どもの名前を楓にする、というシーンで思わず泣いてしまいました。楓さんが少し救われた……という面もありつつ、それならもっとうまくやれただろうという悲しみもあって、素敵なシーンだったと思います。